
ルワンダにある日本人宿「KISEKI キセキ」
そこは、その名の通り様々なキセキが起こる素敵な場所
でも、そのキセキは決して偶然のものではない。気の遠くなるような数の試行錯誤を、終わりのない困難を乗り越えて、それでもなお、人と人が支え合う場所。
ルワンダという小さな国が、25年前のジェノサイドから立ち直り、アフリカの「キセキ」と呼ばれるように、思いやりと愛が世界を少しずつ変えていく物語が、生まれる場所
この記事の目次
KISEKI(キセキ)について
2016年8月、家族でルワンダに移住した山田夫妻が、半年後の2017年1月、首都キガリの高級住宅街にKISEKI Autehtic Japanese Restaurantをオープン。
創業当初は、日本で20年の経験がある寿司職人を迎え、調味料とお酒はすべて日本から、鮮魚はベルギーから輸入し、本格的な日本料理を提供するレストランだった。
当初は、スタッフとして現地でも大学を卒業した優秀な若者を雇っていたという。
しかし繰り返される盗み、怠慢、ズル休み、遅刻、仕事の押し付け…人材マネジメントには頭を抱え手こずる日々の方が多かったと山田美緒さんは振り返る。
そんなある日、4人の子供をかかえるシングルマザーのモリーンが「どんなことでもするので仕事をください」と切羽詰まった様子でキセキに駆け込んできた。
彼女はキセキから徒歩5分ほどの場所にあるスラム街に住んでいた。
彼女は掃除婦からスタートしたが、今ではキッチンのマネージャーを務めている。
モリーンはいかにキセキが自分や家族を救ったかを常々語っていたという。キセキで働くようになって子どもたちが学校に通えるようになり、お腹を空かせることもなくなり生活に希望が持てるようになったと。
ある時スタッフに欠員が出たため、彼女に欠員の補充となるシングルマザーを連れてくるよう頼んだら、20人が集まった。みんな仕事がない、お金がない、子供を一人で育てているお母さんばかり。
地域の一員として一緒に働くべきはこのお母さんたちだと気付き、キセキを地域のシングルマザーをサポートする場所にしようと決めたという。
女将 山田美緒さん
そんな場所を切り盛りする女将の美緒さん、苦労は絶えないし、問題だって毎日起こる、そう言いながらも笑顔とそして溢れんばかりのパワーと愛が眩しい人
阪外大スワヒリ語科在学中にアフリカ大陸を日本人女性初単独縦断5,000km
旅中は安全対策のため男装、丸坊主に晒しをまき、時にはパーティグッズで売っている付け髭をつけて、この大記録に挑戦した。
その後世界20か国以上を自転車で旅する。
その業績は各方面で高く評価され池田市観光大使、高知県観光特使、エリトリア共和国観光親善大使に任命される。
7歳4歳1歳、3人の男の子の母でもある。
現在はルワンダ屈指のおせっかい母ちゃんとしてキミフルラのシングルマザーたちを支援すべく奮闘中。
2001年から2019年現在に至るまでの美緒さんの歴史の全てともいえるブログは下記のリンクから↓
キセキの3つの主軸
キセキレストラン(ビュッフェランチ)
美味しくて健康な日本食をお腹いっぱい食べられるお店
海外の日本食レストランは高くて敷居が高い、というイメージがあるかもしれない。でもキセキは違う。
お客様の「お腹いっぱい」の笑顔が喜びだということ。美味しいご飯を笑顔で食べる人の輪、繋がりを作っていきたい。
そんな想いで、キセキでは、日本の定食屋顔負けの約600円で寿司、天ぷら、お好み焼き、焼きそば、焼き飯など食べ放題のビュッフェランチを毎日ご用意!お寿司はママスタッフがその場で作ってくれる!
ルワンダでの「ビュッフェ」というと一度きりしか取れない、というのが常識の中、キセキは何度でもお代わり自由!それもすべてはお客様の笑顔のため!
キセキ宿
日本人専用ホテル安心・安全・安い・日本語OK
レストランに併設の、ルワンダで初めての日本人宿。
常時1~7名の日本人スタッフ・家族がいるので困ったことやわからないことがあればなんでも相談できる嬉しい全力サポート体制。たくさんの日本の方々と会いたいとの思いから、価格はまさかのルワンダのバックパッカー宿最安値。
部屋は4~6名の男女別ドミトリー、ホットシャワー、WiFi完備。(これがまためちゃくちゃ安定していて早い)
■ドミトリー部屋(4人部屋)
1泊/1,500円 (12,000RWF、15$)
■個室部屋
1泊/3,500円(27,000RWF、30$)(ルワンダではほぼ最安値)
最低限の宿泊施設だけで良いという、旅行者、バックッパッカーの方など、お財布に優しい値段帯となっております。
チェックイン:15時
チェックアウト:11時
キセキ案内所
ルワンダでの日本人の駆け込み寺
ルワンダの事ならキセキにお任せ!ルワンダで、"道に迷った時"また”情報が知りたい時”はぜひキセキへ!
キセキでは、それぞれのルワンダでのツアーの詳細な情報だけでなく、各ツアーのガイドの紹介、ドライバー紹介、またスケジュールの設定までをトータルで案内してくれる。
アフリカ歴15年の山田夫妻と愉快な仲間たちが、あなたの滞在をサポートしてくれる!心強すぎる!
Tour of Beauty ママの家ツアー
キセキから徒歩5分不法占拠の土の家が密集するエリアに暮らす極貧のシングルマザーの家を訪問
1994年の大虐殺から急速な復興を遂げ、現在はICT立国として最新のテクノロジーを駆使して成長をし続けているルワンダは、他のアフリカ諸国に比べると抜群に治安がよく、街は清潔でゴミ一つ落ちておらず、アフリカの奇跡とも言われている。
そんなルワンダの首都キガリには農村部から職とより“よい暮らし”を求めて、兄弟、親戚、友人を頼って村人たちがやってくる。
しかし職に就けず、満足な収入が得られないことがほとんどで、不法居住の土地の家が密集するエリアで貧しい暮らしを送っている現状も。
プログラム内容
このツアーでは、そのエリアに暮らすシングルマザー“ママ”があなたのガイド役・通訳になる。
キセキ到着からプログラム終了まで“ママ”がマンツーマンで同行、サポート。
まずは“ママ”がキセキでお出迎え、簡単なブリーフィングのあと、実際にスラム街を視察、家庭訪問をして彼女たちの生活環境を知る。
足場は極端に悪く、すぐ下には生活用水が垂れ流されている。ここに住む子どもたちの中には学校に通えない子がいる。ごみをあさるストリートチルドレンもいる。
日銭を稼ぐ仕事をしている人がほとんどで、今日のごはん代を稼ぐための仕事をしている。1年後のことは考えない。
極貧のシングルマザーというと辛い、暗い、絶望といったようなイメージがあるかもしれないが、“ママ”たちはお互いに助け合いながら明るく強く暮らしている。
1時間~3時間のツアーの中で、1人の“ママ”とマンツーマンで話をし、彼女が直面している問題や課題を知ることができる。
これまでチャンスもアイデアもなかった“ママ”にとっては参加者との出会いが生活改善に向けての大きな一歩となる。
実際のツアー体験記はこちらをチェック!
Tour of beauty 詳細
月曜~土曜日 9時~16時(最終土曜日のウムガンダ、年末年始、4月のメモリアルウィークは除く)
■所要時間:
①1時間 ②3時間
■参加費用:
①1時間 1500円(12,000rwf)/人 ②3時間 3000円(30,000rwf/3時間)/人
■参加費用に含まれるもの :
参加者1人につき1人のガイド・通訳シングルマザー
ツアー前のブリーフィング
キセキWiFi
②はマンダジ(揚げドーナッツのようなもの)作り体験
■注意:
①お金を貸すことはトラブルのもとになるので絶対にしないこと。お金を貸すときはあげるのだと思うこと。
②外国人と一緒にご飯を食べに行く・遊びに行く=奢ってもらうという感覚。
③ルワンダはチップ文化があるが、チップは2,000rwf以上は渡さないこと。金銭感覚が狂ってしまうと今後キセキで働くことが難しくなってしまう。
キセキの想い
1.ルワンダのリアル、たくましく生きるママたちの姿を見てもらいたい。
ICTなど最新のテクノロジーを使い急成長を続けるルワンダの企業や起業家訪問とは別の顔を見る体験に。極貧生活の中でも希望を持って力強く生きるママたちに触れ、ルワンダの底力を実感できる。
2.シングルマザーの雇用創出
シングルマザーたちの生活を改善する方法のうちの一つは、雇用を創出し、現金収入を得られるようにすること。一時的な施しでも十分その日暮らしを支えることはできるが、やっぱり持続可能なほうがいい。
キセキでは従業員の80%を地域のシングルマザーとし、日本流のおもてなし、一流ハウスキーパー、ワーキングママとしてトレーニングをし、よりよい条件の就職を斡旋をし「卒業」をさせている。
レストランだけでは雇用に限りがあるので、先に述べたようにキセキは様々なスモールビジネスをどんどんと創り出している。キセキに収入の希望を求める人のウェイティングリストはまだまだ長いのだ。
ツアーの詳細は以下のAAA管理人マサヤのツイートを見てみて欲しい。
急速な発展という華やかさが表立つけれど、人々の全てがその恩恵を受けているわけではない。発展から取り残されている人々にいかに「雇用」という手を差し伸べ、共に成長していけるのか、キセキが向き合っているのはまさにここに暮らす人々なのだ。
先日「ゴミ0な国」としてルワンダの街並みをupしましたが、私の知らない裏側がありました。アフリカの奇跡、綺麗なIT立国、あらゆるポジティブな形容と共に打ち出されたイメージ戦略の陰に生きる人たちがいることを知りました。私は一部しか見ていないので多くは語れませんが、これもルワンダです。 pic.twitter.com/AEuJHVkQBO
— マサヤ | 秋元才加とアフリカへ (@masayainagawa) 2019年3月21日
Dress for Two ルワンダのママと繋がるキセキ
大好きな服を着ると幸せな気持ちになる。自信が持てる。
キセキで働くシングルマザーたちは最近まで無職で、お金がないから子供を学校に行かせられない、生きるためには身体だって売る、着るものに気を配る余裕なんてないママたちだった。
彼女たちだって本当はオシャレをしたい。でも仕立てにかかるお金は彼女たちの月収の半分ほどになってしまう。なんとか出来ないか、その想いからこのプロジェクトは始まった。
Dress for Twoとは
キテンゲは1反6ヤード、5.5mほどあり、浴衣なら2着、ワンピースなら2-3着、エプロンなら3-4枚、風呂敷なら6-8枚作れるので、切り売りされたり、お友達とシェアして買うことも多い。
だからそれを、シングルマザー1:4日本人ゲストというふうに生地の価格を持ち合って、1枚の大きなアフリカ布から2人分の服を作る、というもの。キテンゲ&テーラー代で日本人が払うのは18,000rwf(約2200円)
ママたちもより安い価格で服を仕立てることが出来て、そして自分の買ってきた布が日本人に選ばれるかをドキドキと待つ楽しみがある。
私たち日本人ゲストも、オリジナルの服が作れて、しかもそれはシングルマザーの支援にもなって、そしてルワンダに同じ生地で服を作ったママが出来る。まさに全員がハッピーになれるプロジェクト
実際にこのプロジェクトでドレスを作ってきた、その時の体験談はこちらから↓
キセキ1週間~ボランティアプログラム
将来長い休みがあったらいつか海外でボランティアしてみたい。そんな”いつか”を1週間で叶えるプログラム。
まずは“ママ”からスラム街での生活について話を聞き、実際にスラム街を視察、家庭訪問をして彼女たちの生活環境を知る。(Tour of Beauty と同等内容)
キセキでは地域のシングルマザーに雇用を創出するために、様々なビジネスや団体、プロジェクトとコラボレーションをしている。
ボランティアで出来ること
そこでこのボランティアでは、参加者に
①“ママ”に雇用を創出するためのプロジェクト
②”ママ”たちの暮らしを豊かにハッピーにするプロジェクト
を考えて実行してもらう。
何をしたらいいかなんてわからないという方も心配は無用、キセキが全力でサポート。渡航前の事前準備はもちろん、現地NGOや支援団体の紹介や視察などキセキが培った繋がりを最大限に活用できる。
もちろん「せっかくルワンダに来るのだから」観光も可能!キセキですべてアレンジ可能!(別料金)
1週間という短期間ながら、“ママ”や地域と向き合い、彼女が直面している問題や課題を知り、解決に向けてのアクションをすることができる。これまでチャンスもアイデアもなかった“ママ”にとっては生活改善に向けての大きな一歩を踏み出すことに繋がっていく。
募集要項
■募集時期:
通年 (但し4月を除く)
■参加期間:
1週間~1カ月
■参加条件:
健康な18歳以上の社会人、学生
国際協力やアフリカでの生活に興味のある方
■宿泊施設:
キセキのドミトリー(1部屋1~4名利用) WiFi、ホットシャワーなど完備。
■参加費用:
1週間(7泊) 500USD
2週間(14泊) 1000USD
1ヶ月(30泊) 1500USD
■含まれるもの:
コーディネート費(日本語サポート、シングルマザーのアテンドなど)
3食(日曜のランチ・飲み物別)
訪問先のアレンジ
事前のビデオミーティング(1回)
空港への送迎
洗濯
キセキの高速wifi使い放題
■含まれないもの:
キガリまでの往復航空券代
海外保険
キセキをママ達が笑顔になれる場所に
上記で紹介してきた取り組み以外にも、キセキで生まれるプロジェクトはまだまだたくさんある。
「地域のお母さんが笑顔で暮らせるように」をコンセプトにコミュニティと連携し、シングルマザーの雇用創出、彼女たちが抱える課題の解決に取り組んでいるのだ。
現在、現地スタッフ20名と日本人インターンが数名在籍。しかし、求職中のリストに載っているのは70名以上…まだまだ職が足りないのが現状。
1人でも多くの雇用を創出するため、現在キセキで行われているプロジェクトをスライドで紹介。
- マッサージ研修
- ファッションショー
- 一時保育預かり
- ママさん手作りお土産コーナー
- 洋服の仕立て
- ママさん八百屋
何度でも行きたくなる場所、キセキ
キセキで体験出来ることを改めて振り返る。
- レストランでの嬉しい日本食食べ放題!ランチビュッフェ
- ルワンダ最安値!日本人宿
- 困ったときは駆け込んで!キセキ案内所
- 支え合って生きる美しさを知る!Tour of Beauty
- 幸せを分け合おう!Dress For Two
- どこよりも手厚くフレキシブル!1週間ボランティアプログラム
といっても、まとめきれないほどたくさんの事業に挑戦し続けているのがキセキ。今、この瞬間ももしかしたら新しいプロジェクトが生れているのかもしれない。それはママたちの雇用を一人でも多く増やすため。
生まれた国、育った環境は違うけれど、「家族のために強くあろうとするお母さん」という共通点は間違いなく数多のキセキを創ってきた。
信じることを諦めないこと
愛することを投げ出さないこと
誰かのために奮い立つこと
そしていつだって大切な人を笑顔にすること
キセキでの滞在は人として美しく生きること、優しく生きること、日常ではなかなか考えないようなことを自然と考えさせる、そんな空気に満ちている。
それはきっとそこで働く人たちの笑顔であったり、感謝であったり、そして誰よりも上記を実践している、美緒さんがいるからだ。
今度はどんなチャレンジを始めるのだろう。今度は何が生れるのだろう、いつだってキセキは成長し続ける。決して目が離せない。何度も足を運んでしまう。
ルワンダのキガリは本当に綺麗な街、千の丘の名を持つ素晴らしい景色がある。そして夜でも出歩ける治安の良い街でもある。アフリカへの一歩はルワンダのキセキから始めよう。
綺麗な街で華やかに着飾ることは出来ないかもしれないけれど、毎日を懸命に、家族を愛して、仲間と笑いあって生きているママたちがいる。彼女たちから学ぶこと、感じること、そのすべてを素直に受け止めて欲しい。
何よりこの場所は「キセキ」を生み出す場所。あなたにも奇跡のような出会いやきっかけがあるかもしれないから。
キセキへのアクセス方法
キガリ空港から、車で10分。
お越しになる時には、KISEKIレストランの前に、マンバクラブという有名な建物があるので、キミフルラのマンバクラブに行きたいと伝えよう。
KISEKI :https://www.kisekirwandatravel.com/
Dress For Two:https://www.dress-for-two.com/
美緒さんTwitter:https://twitter.com/miomio731
美緒さんブログ:https://mantem.exblog.jp/