タンザニアの人々にとって、

Habari za siku nyingi?(スワヒリ語で、"お久しぶりです")

 

現在、青年海外協力隊(2017-2)、コミュニティ開発隊員としてタンザニアに赴任しているsumi(@sumi_tz)です。

 

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タンザニアの元気な子供たち
"ただいま、タンザニア" 目の前のリアルを伝えたい
2018.6.4
Habari zenu?  初めまして。アフリカを愛し続けて10年、約3年半ぶりにタンザニアへ帰ってきました、sumi(@sumi_tz)です。  昨年10月にタンザニアに赴任してより、早いもので4ヶ月。停電・断水にも随分慣れ、毎日村での生活を堪能しています。  これから定期的に、"日本人たった1人...…

 

タンザニアのリアルを伝えたい!第4弾は、村で暮らす中、改めて考えさせられた、"働く意味"について。

あなたは、"アフリカ人"と聞くと、働き者をイメージをしますか?それとも、怠け者をイメージしますか?

 

もちろん、どの国であっても働き者もいれば怠け者もいるので、「人による」というのが、正しい答えかもしれません。

 

しかし、生真面目でストイックな傾向の強い日本人と比べると、polepole(スワヒリ語で"ゆっくりゆっくり")なアフリカ人に対しては、後者のイメージを持っている人の方が、圧倒的に多い気がします。

 

また、支援慣れの影響から、アフリカ人は能動的に働こうとしないという声もよく耳にするのではないでしょうか。

 

ただ、それって本当のタンザニアの姿?と、私は思わず首を傾げたくなります。

 

私がタンザニアの村で暮らし始めて思うのは、良くも悪くも生活と仕事の境界が曖昧だな、ということ。

 

これって言い換えると、年中無休で働いていることにもなるし、四六時中休みっぱなしとも捉えられますよね。

 

タンザニア人が遅れる本当の理由は?

 

私は、郡の事務所で行政長官や農業オフィサーと働いているのですが、始業時間である7:30になっても、誰も来ていないことが多々…

 

 

この場面だけを切り取ると、サボっているように見えますが、その裏では朝6:00から違う村を視察したり、夜中に揉め事の仲裁に行っていたりもします。

 

また、よく聞く話かもしれませんが、会議の開始時間が1〜2時間遅れるのは当たり前。でもその背景には交通手段がなく、徒歩1時間以上かけて会議まで来ていたり、お葬式があればそちらに顔を出してから会議に駆けつけていたりと、何かしらの理由があります。

 

 

もちろん、仕事に遅れていい訳ではないし、その分誰かの時間を奪っていることには違いありません。polepoleが文化だからと許容するのも違うと思っています。

 

ただ、一概に怠けているから仕事に来なかったり、遅れて来るのではなく、そうならざるを得ない原因や価値観の違いがあることを見落としてはいけないと自分に言い聞かせています。

 

 

スーツに長靴姿の働き者たち

 

また、村では住民の大半が農家ということもあり、行政のオフィサーや教員、看護師、キヨスクを経営している人も、殆どが畑を所有しています。そのため、仕事の前後や休日を使って畑を耕す、スーツに長靴姿のオフィサーを見かけることも多々。

 

専業農家であっても、養蜂や養殖など住民グループの活動と両立したり、週に3度は教会でお祈りや勉強していたりと、多忙な生活を送っている人も少なくありません。

 

畜産も同時にやっている人なんかは、一体いつ休んでいるのかと不思議になるほど。

 

 

ただ、驚くべきことに、「仕事が欲しい」という声は聞いたとしても、「仕事が嫌だ、遊びたい」という声は聞いたことがありません。

 

もちろん、仕事とプライベートを切り分けることも、豊かな生活を保つ一つの秘訣ではありますが、生きるために働き、仕事そのものが生活と密接している、躍動的なタンザニア人の暮らしに、忘れかけていた「人間らしさ」を思い出させてもらえるような気がします。

 

 

仕事と育児の両立のプロたち

 

さらに、村でよく目にするのが、学校やキヨスクなど、職場に子どもを連れてくるママの姿。

 

子どもたちが畑仕事のお手伝いをしている姿もよく見かけます。

 

 

保育園や託児所などはありませんが、ママたちからすると、仕事と子育ての両立は手馴れたもの。近所の人たちのサポートもあり、1人で子育てに悩むことも少ない印象です。

 

村歩きをしていると、「どうして子どもを作らないんだ?」と尋ねられることがよくあります。

 

私が「まずこの2年間は仕事。子どもはその後かな」と答えると、不思議そうに、「子どもがいたって仕事はできるだろう?」と。

 

このやりとりをしたのは、一度や二度のことではありません。

 

隊員期間中に子どもは産めないのでこの答え自体は間違っていないのですが…この時ふと、無意識に仕事が第一、その中でいかに結婚、子育ての時間を作ろうかと考えている自分自身に気がつきました。

 

そうではなく、仕事だって、子育てだって暮らしの一部。家族のために仕事に励むし、仕事に励むために支えてくれる家族がいる。

 

本当はどちらが先なんてないのだと、タンザニアで働くママたちから教わったように思います。

 

 

働く意味はお金の使い方に表れる

 

さて、ここまで、タンザニア人にとっていかに仕事と生活が密接しているかを伝えてきました。

 

働く=お金を稼ぐこと、と考えてしまいがちですが、本当に大切なのは、働く中でいかに充実した暮らしを生み出していくか、ということ。また、稼いだお金を何に使うのか?ここに、その人が働く本当の意味が隠されているような気がします。

 

子どもを学校に通わせるため、十分な食事をとるため、教会で着るワンピースを調達するため、畑仕事の後お酒を飲むため、貧しい家庭に寄付するため…

 

これは全て、私が村歩きをする中で実際に耳にしたことです。

 

当たり前のことですが、価値観は人それぞれ。「タンザニア人だから、お金は〇〇に使うべき」といった、答えはありません。

 

私はそうした価値観を変えたい訳ではなく、タンザニアの人たちが、暮らしの一部である"仕事"をより充実させ、自らより良いお金の使い道を選択する、そのお手伝いが少しでもできたら、との思いでいます。

 

ある時はタンザニア人の働きっぷりに驚き刺激され、ある時はタンザニア人のpolepole具合にイライラさせられますが、こうした感情も、一緒に生活し働いてるからこそ湧いてくるもの。

 

↑子どもと一緒にキヨスクの店番をするパパ。

 

これからも、目の前の一人一人が持つ「価値観」を敏感に感じ取りながら、一緒に汗を流していきたいと思っています。

 

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