こんにちは、出合祐太です。
私は今から10年前、2008年から2年間JICA青年海外協力隊員として西アフリカのブルキナファソへ野球の指導者として赴任することとなりました。
現地に行ってびっくり。野球をできるような環境ではありませんでした。グラウンドもない、用具もない、指導者もいない、選手もいない。
野球をするくらいなら、家を手伝って。
グラウンドは近所の広場みたいなところで、石だらけゴミだらけ。子どもたちは野球のルールを知らない。ノックをしたら全員で一斉にボールを追いかけたり、バットを振らせたらバットを放り投げたり。6ヶ月は何も活動は進展しませんでした。
「野球をする意味はあるのか?」
その当時何度も思いました。
こんな環境で、子どもたちが野球をして、生活することで必死な状況だし、子どもたちの親からは「スポーツをする意義はどこにあるのか?」、「野球するくらいなら、家の手伝いや勉強をしたほうがいい。」と言われることも多かった。
ブルキナファソの人たちは、物事をとても合理的に考える性格で、意図のわからないことは理解ができない。日本ほど野球がメジャーではない国、ましてや、プロリーグさえないなかで、野球が上達して何の意味があるのか? 指導に意味があるのか? そう尋ねられるのも自然なことでした。
そんな時に出会ったのが、カファンド・アミール。
きっかけは、10歳の少年でした。
当時10歳。彼は私に興味を持ち、毎日のように私の家を訪ねてきました。そして、一緒にキャッチボールをしました。
そのうちアミールが友達を連れてくるようになり12人のこどもたちと野球をするようになりました。
ただ最初ボールを投げて楽しんでいるだけだったんですが、継続できる可能性を感じ始めて、この子たちで良いチームモデルをつくろうって思うようになりました。
赴任中の2年間で子どもたちは目覚ましく成長を遂げていきました。そして私自身も大きく成長をさせていただきました。特に物事を作りあげていく実現力を彼ら一緒に学ばせていただきました。
ブルキナファソからプロ野球選手を。
私たちの活動はプロセスがありませんでした。だからこそ自由な発想で物事を考えることができ、ストーリーをつくることができました。
2年の期間の中で、私たちは「プロ野球選手になる」と夢を描きました。当時誰もが「なれるわけがない。そんなことしても意味がない」という意見がほとんどの中で、私たちは実現するためのストーリーを描きました。
そして2013年からプロチャレンジプロジェクトを実施。
2016年のこれまでに2名の選手が日本国内の独立リーグの選手登録をしました。四国アイランドリーグplus 高知ファイティングドッグス(サンホ ラシィナ)、そしてBCリーグ 新潟アルビレックスBB(ザブレ ジニオ)
ブルキナファソから2人のプロ野球選手が誕生することが出来ました。
次に目指すは東京五輪。
少しずつ想像でしかなかった夢が具現化していくことで、周囲の評価も変わっていき、今ではたくさんの仲間が増えてきました。
そして私たちの活動は現在も継続しており、今描いていることは2019年の春に行われる東京五輪 アフリカ予選突破を目指しています。
そのためには、どんなストーリーが良いのか?皆で話し合い、実現出来るプロセスをつくっています。
そのプロセスのひとつに 北海道での強化合宿を企画、現在その実現のために多くの皆さまの御協力を求めており、クラウドファンディングでサポーターを募集しております。
https://readyfor.jp/projects/burkinareves
どうかブルキナファソの夢の実現に多くの皆様のご支援、御協力の程何卒よろしくお願いいたします。