ウガンダ・元子ども兵社会復帰支援の現場でみえてきた「国際協力」

 

はじめまして、京都大学農学部2回生の田畑勇樹と申します!

 

たばてぃーと呼ばれることが多いです。

 

 

僕はこの夏、「国際協力の現場をみる」をテーマにウガンダに1ヶ月間滞在しました。

 

ウガンダでは、
40度を超える熱を出して寝込み,
泳げないのに、ナイル川に飛び込んで溺れ,
夜道で大きな溝にはまり、傷だらけになりました。

 

少しでも、同情してくださった方がいらっしゃいましたなら、僕が一生懸命書いたこの文章を最後まで読んでくださると嬉しいです。(笑)

 

と言いつつ内容に入る前に、簡単に自己紹介をさせてください。

 

僕は、“アフリカ”"国際協力”に夢中になっているただの学生です。

 

現在、京都にある国際協力NGO、テラ・ルネッサンスという団体でインターンをしています。

 

きっかけは高校生の時、「こんなところに日本人」というテレビ番組で「国際協力の仕事ってかっこいいやないか!」と思い、番組内で千原せいじさんがアフリカにいくのをみて、

 

「アフリカってなんか楽しそうやん!」


と思ったこと。

 

それ以降、アフリカに行くこと、国際協力を仕事にすることに強い憧れを抱くようになりました。(相変わらず、今ももっています)

 

そしてこの夏、ようやく、アフリカ・ウガンダへの渡航が実現しました。

 

一つの夢が叶った瞬間で本当に嬉しかったです。

 

渡航中は、ウガンダのあちこちで、国際協力の現場をみせてもらう1ヶ月間でした。

 

この記事では特に、ウガンダ北部のグルを訪問したときのことを書いていきます。

内戦の爪痕残るウガンダ北部グル・子ども兵の問題

はじめに、ウガンダ北部にあるグルという地域を訪れました。

 

ウガンダ北部・グルはここ。

 

グルの街中の様子

 

実はこの地域では、2000年代初頭まで内戦が続いていたのです。

 

そしてその内戦中、3万人以上の子どもたちが誘拐され、兵士とされました。


貧しさから自ら進んで兵士となった子どもたちもたくさんいます。

 

「子ども兵」として、自分の住んでいた村を襲撃し、家族や友人を殺すことを強要されたり、銃を持って戦闘の最前線で戦ったり、今も身体に残る傷を負ったり、司令官と強制結婚を強いられたり、、、

 

たくさんの少年・少女たちが壮絶な体験をしていたのです。

元子ども兵社会復帰支援の現場

そのグルに、テラ・ルネッサンスというNGOの活動施設があります。

 

「元子ども兵社会復帰支援センター」です。

 

戦闘中に運良く逃げ出したり、負傷して政府軍に保護されたりして、村に帰ってくることができた子ども兵。

 

しかし、彼ら・彼女らの苦しみは続きます。

 

自分の村を襲撃した彼らは、差別の対象となり、故郷に帰れない場合もあります。

 

さらには、読み書きができなかったり、収入を得る技術を持ち合わせていない場合もあります。

 

このような元子ども兵たちは自分の力で生きていくのが難しいのです。

 

「元子ども兵社会復帰支援センター」では心のケアや読み書きなどに加えて、洋裁や、木工大工など、自分の力で収入を得て、生きていけるようになるための技術を伝えています。

 

元子ども兵たちの「自立」をサポートしているのです。

 

洋裁の授業を受ける元少女兵の様子。

しなやかに、そして強く生きる訓練生

「壮絶な過去をもつ元子ども兵たちが訓練を受けている。」

 

そう聞いていた僕は、はじめ施設を訪れたとき、状況をまったくつかめませんでした。

 

だって、元子ども兵だったなんて思わせないほど、彼ら・彼女らはイキイキしていたから。

 

伝統ダンスを踊る元こども兵 (写真提供:テラ・ルネッサンス)

 

伝統ダンスを踊ったり、歌を歌ったり。しゃべるとよく笑うし、休み時間は一緒にサッカーをするし。授業の時間が始まるとまた、彼らは一生懸命訓練に励みます。

 

自分が日本でイメージしていた「元子ども兵」たちが、現実とずれていて自分の浅はかさに悔しさを感じると同時に、「子ども兵」の問題というのがよくわからなくなりました。

 

そんな自分の中のモヤモヤは、次の日に消化されました。

 

この施設の卒業生である元少女兵の方々のお話を直接聞くことができたのです。

 

僕がグルにいて、最も印象的だったことは、彼女たちの話でした。

卒業生のお話(写真提供:テラ・ルネッサンス)

 

彼女たちは、この施設で受けた訓練で身につけた技術を使って、自分のお店(洋裁店)を開いて、収入を得ています。

自分の力で仕事をすることができて誰かの役に立っていることが嬉しい

と話す彼女たち。自信にあふれているように見えました。

また、口をそろえて、

収入を得て、子どもを学校に通わせることでできるのが嬉しい

とも語っていました。

 

しかし、「過去」についての質問をされると、顔は途端に暗くなり、「もう終わったこと」、「思い出したくもない」と答えます。

 

悲惨な過去がありながらも、“今”を生きている。

困難に直面しながらもしなやかに、そして強く生きている。

 

そんな彼女たちの話からは、たくさんのことを学ばせていただきました。

 

そしてそれはきっと、今施設で訓練を受けている彼ら・彼女らも同じなんだなと実感することができました。

 

この自立支援の持つ意味、重要性もよく理解できました。

“国際協力”をする人はかっこいい

そしてもう一つ、考えたことがあります。

 

それは、“国際協力”というのは、やっぱりかっこよかったということ。

 

訓練生や卒業生の人生が変わっていくのを近くにいて、応援することができる。


それは一方通行に教えてあげる、助けてあげるのではなく、時間をかけて、対話を重ねて、一緒に考えながら、応援できること。

 

「それができる人って、かっこよすぎるじゃないか。」

 

小さい子どもが、ウルトラマンみたいなスーパーヒーローを夢見たり、サッカーが好きな人がプロサッカー選手に憧れたりするように、国際協力の現場で働く人に強い憧れをもってきた僕は、やっぱり「かっこいい」「これがやりたい」と思いました。


「ワクワクしたり、夢中になったりしないと、人生始まらないし!」

 

だからまた、アフリカに行きます。今度はもっと長い期間。

 

そうは言うものの、「じゃあ“国際協力”ってなんなんだよ」って言われると、それはとても広い意味を持った言葉であるのは確かです。


日本国内で業務をすることや、また支援者となり寄付をするという選択肢も重要
であることが、ウガンダで過ごす中で見えてきました。

 

その上で、僕が「現場での活動」さらには「アフリカ」にこだわる理由を次の記事でお伝えします!

 

 

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