魚を得るため身体を売る。ムファンガノ島のHIV問題解決に力を貸して下さい!【クラファン挑戦中】

皆さんこんにちは!ケニアの島で生活中のたくみ(@nakano235_tk)です。いつもは現地の人へのインタビュー記事を執筆していますが、今回は違います。

 

今回、クラウドファンディングを始めることになりました!現在すでに公開中です!

 

https://camp-fire.jp/projects/view/221387

 

僕が住んでいるケニアの島はHIV感染率が非常に高く、国平均の4-5倍ほどのHIV感染率があるともいわれています。

 

そうした背景もあり、以前記事を書いたベナッドさんや、他にもHIV孤児のための学校を運営している団体がいくつかあります。

 

 

そんな中で、僕たちは学校に対して介入し、HIV予防のための教育を含めた性教育を行うのと、現地パートナーのケビンが運営しているプレステや、音楽・動画ダウンロードのできるネットカフェのような場所にHIV診療カードを導入し、利用者が絶対にHIVテストを受けなければいけないシステムを構築します。

 

 

この記事では、プロジェクトの概要を説明します!

 

もう一つの記事で僕のプロジェクトに対する想いや、現地パートナーのケビンについて書いているのでこちらも一緒にどうぞ!

 

プロジェクト対象地・ムファンガノ島

僕たちの対象地であるムファンガノ島は、ケニア西部・ビクトリア湖に浮かぶ小さな島です。

 

人口は26,000人ほどで、島民は主に漁業や農業に従事して暮らしています。

 

荘厳な山々と透き通った湖に囲まれた、農村部のよさが凝縮されているような素敵な場所です。

 

 

こんな美しい風景が連なるムファンガノ島ですが、その裏には悲しい現があります。

 

HIV感染率が非常に高いビクトリア湖沿岸地域

ケニア保健省のデータによれば、2018年時点でムファンガノ島の所属するホーマベイカウンティは、ケニアの中で2番目にHIV感染率が高いです。

国内平均感染率が4.9%なのに対して、ホーマベイは20.7%、特にムファンガノ島は感染率が30%にも上るというデータもあります。

 

 

ホーマベイに限らず、図を見てもわかるようにビクトリア湖周辺地域は軒並み感染率が高くなっています。

 

その原因は、沿岸地域の一大産業の漁業、さらにいえば、漁師にあります。

 

漁師は、ビクトリア湖周辺に限らず世界中でHIV感染率が高いことが確認されています。

FAO Fisheries and Aquaculture Department
Food and Agriculture Organization of the United States
The State of World Fisheries and Aquaculture 2006 より。

 

各グラフ1番上の紺色の棒グラフが漁師です。

タイ以外のすべての国で、漁師は他の職業を上回っていることがわかります。

 

では、なぜ漁師は他の職業に比べてHIV感染率が高いのでしょうか?

 

Sex-for-Fish 沿岸地域の悪しき習慣

 

その答えは、漁師という職業の移動性の高さと、Sex-for-Fishという悪しき習慣にあります。

 

自分の属するコミュニティを離れ、遠出した先で性行為を行うことを繰り返し複数相手と性的交渉を行ってしまうと、どんどん感染が拡大してしまいます。

 

それに加えて、Sex-for-Fishと呼ばれる、魚の値段交渉のために性行為を行う習慣HIV感染率を高めてしまっています。

 

漁師は比較的所得が高い職業なのに対し、地域の中には魚を買えないほど貧しい消費者も存在します。

 

そうした消費者は体を使って取引をしますが、たとえ体を使った取引を行って収入が多少減ったとしても漁師は問題なく生計を立てられるので、こうした取引が横行する結果となってしまっています。

 

 

僕たちは今、プロジェクトの一つの性教育の対象校を決めるために学校を回っています。

 

漁港が近い学校を回り、先生から話を聞くと「ここは浜辺が近いから、子どもたちが高いリスクにある」という声も耳にしました。

 

他にも、お酒の席で僕の隣にいた漁師の方が「魚を上げるから、慰めてくれないか」と僕に言ってきたこともあります。

 

僕は身長184㎝もあり、髭もこっちに来てからあまり剃っていないため半浮浪者男みたいな風貌なので、「こいつ正気か?」と思ったのもありますが、それ以上にSex-for-Fishの問題の根深さを感じました。

 

どうやって問題にアプローチするの?

 

僕たちは、2つの側面からこの島のHIV問題に取り組みます

 

1つは、対象校に対しHIVに関するものを含めた放課後授業を行うこと.

もう1つは、ケビンが運営しているプレステ・インターネットカフェに近隣の診療所と提携のもと、HIV検査カードを導入して利用者が絶対にHIVテストを受けなくてはいけないシステムを作ります。

 

漁師がHIV感染拡大の主な原因なのに、漁師に介入しないの?

 

という声が聞こえてきそうですが、この島ではすでに他のNGOによって大人への介入は漁師を含めて行われています。

一方で、若者や学生への介入がこれまで行われていなかったため、僕たちは若者に焦点を絞ることにしました。

 

いろいろ書けることはありますが、ここでは僕たちがHIVに取り組むうえで気をつけなければならない問題、「スティグマ」を強調してお伝えします。

 

性教育では何を教えるの?

主にHIVを含めた性感染症の解説、避妊法、性と生殖に関する権利(*Reproductive Health Rights)などの授業を行います。

 

ケニアには課外授業のような形で漁業、農業、衛生などといった授業を行うシステムがあるので、そこに僕たちの放課後授業を組み込みます。

 

すでに8校回りましたが、どこの学校でも好意的に受け入れてくれました。

 

しかし僕たちのキャパ(人数、資金)を考慮すると、4校が限界なのでこれから調査をしつつ、どこの学校に介入するかを決めていきます。

 

性教育のポイント

教材の作成が現在進行中です。内容は上記の通り多岐にわたりますが、ここではHIVに特に焦点を絞って紹介します!

 

HIVと戦う上で厄介なのが、スティグマと呼ばれる差別や偏見です。

以前、ベナッドさんのインタビュー記事でも書きましたが、これは深刻な問題です。というのも、HIV患者が間違った知識によって地域から疎外されてしまう恐れがあります。

 

 

先日、病院に行きHIV治療を受けている人たちが何人いるかを確認してきたのですが、その途中にパートナーのケビンが1人の女性に呼び止められました。2人は現地語で少し話をした後、何やら神妙な顔で別れました。

 

ケビン、何話してたの?

 

彼女はHIV陽性の患者なんだけど、誰かが彼女がHIV陽性だといいふらしたらしくて、そのせいで彼女の子どもが学校でいじめられているらしいんだ。

 

これはあくまで一例にすぎませんが、他にも、「家族から無視される」「食べ物を分けてもらえない」など、HIVに関する間違った知識が広まってしまい、いわれのない理不尽な扱いを受けてしまうのが現実です。

 

HIVは適切な方法で処置さえすれば、他者への感染リスクをほぼ0にすることも可能ですし、ましてや握手や食器の使いまわしなどで感染はしません。

 

それでも、「知らない」ということは恐ろしいもので、自分の「なんとなく」の認識で人いとも簡単に傷つけてしまいます。

 

僕たちの性教育は、これからの未来を担う若者がそうした誤った認識の被害者になってしまわないように、適切なHIVの知識を提供します。

これはカリキュラムの一部抜粋です。「HIVは以下の行為を通じては感染しない」という例を教えています。

 

HIVに関する適切な知識を得ることで、たとえ誰か友達がHIVに感染したとしても、その子に優しく寄り添えるように。

 

差別の言葉ではなく、思いやりの言葉をかけて、陽性だろうが陰性だろうが同じように「友達」として接せられるような優しい環境を創れたらと願っています。

 

プレステ・インターネットカフェ

利用者が全員HIVテストを受けないといけないこのシステムを運用するうえで気をつけなければならないことは、やはりスティグマです。

僕たちはスティグマのない環境を創りたいと願っていますが、現実問題、それはやはり壁として立ちふさがってきます。

 

 

僕たちはこの匿名性のカードを導入することで、たとえ陽性の患者がカードを見られたとしても、スティグマに苦しむ恐れのないシステムを構築します。

 

患者の情報は匿名番号で管理されるため、管理者のケビンとプレステ・インターネットカフェの従業員以外は患者の情報を知ることはありません。安心してHIVテストを受けられるよう、最大限の配慮を尽くしていくつもりです。

 

クラウドファンディングご協力のお願い

僕は正直、まだまだ未熟なただのその辺の大学生です。

 

このクラウドファンディングを準備している途中、何度も帰りたいと思ったし、何度も体を壊しては、「なんで俺こんなところで、こんなことやってるんだろう…」と何度も、何度も思いました。

 

活動を続けていくうちに、ケビンの熱量に僕はあてられていきました。

 

「いつか僕がHIVゼロの世代を創る。」

 

なかなかチャンスなど回って来ないであろうこんな僻地の島でも、かつての日本の坂本龍馬のように、自分の国を、生まれ育った地域を良くしようとする人がいることを彼から教えてもらいました。

 

そんな僕は、自分の弱さから苦しさのあまり彼の前で弱音を吐いてしまうことも多々ありました。

 

目標期限の150万も集められるとは思えない
お金を集められるかわからない

 

そんな予防線を張っては、彼に不安を募らせてしまっていたのだと思います。

 

もう一度いいます。僕は、ただの未熟な大学生です。

 

でも、こんな僕にだっていつか世界を変えることはできる。

 

そうやって弱虫で、怖がりで、ビビりでも、言った自分の言葉に、自分が置いていかれないように、もうケビンを不安にさせないように、背伸びをしていこうと決めました。

 

決してこのプロジェクトを支援してくださったことは後悔させません。

 

未熟でも、いつか自分の言葉に追いつけるように、何度失敗しても、あきらめずにしぶとく泥臭く、彼と一緒にHIVゼロの世代を創っていきます。

 

こんな僕ですが、ご支援していただける方は下記のページからよろしくお願いします!

 

 

読んでいただき、ありがとうございました!