東京オリンピックに出たい。
実力はあっても経済的な理由でチャンスがない。
だから、選手は自分の結果に期待できない。
こんなことを選手に感じさせてしまうカメルーンの現状。
どうか、選手に力を.....。
初めまして、カメルーン柔道連盟です。
私たちは、カメルーン全土に柔道のすばらしさを普及するため、その柔道競技者のレベル向上を目指し活動をしています。
毎日、道場には、男女問わず子供から大人まで、柔道好きな人が集まり練習に励んでいます。2018年から更なる男女ナショナルチームの選手強化に取り組み始めました。
※このプロジェクトは、All-or-Nothing方式です。目標金額を達成した場合のみ、実行者は集まった支援金を受け取ることができます。
支援募集は1月31日(金)午後11:00までです。
この記事の目次
カメルーン柔道の現状
2018年当初、選手のレベルは強いとは言えない状況でした。
練習は週3回、練習内容の悪さ、技術のなさ、メンタリティーなど悪い点を上げればきりがありませんでした。
しかも柔道連盟の経済事情は厳しく、道場は畳ではなくマットで練習。柔道着は使い古しの物を着用して練習しています。
「強くなりたい」
「将来指導者になるために学びたい」
そんなやる気のある選手達がいる中で、経済的な事情などで国外での試合や練習を得るなどのチャンスが得られないのが今の現状です。
少しづつ練習を増やしていき、半年が経つ頃には練習は週6日になりました。選手達は、会社や学校がある中合間を縫って来てくれました。そうして、少しずつですが技術が定着し始めました。
必ず練習に参加する2人の選手
学校が休みのバカンス期間では週9回の練習をするまでになっていきました。この時、練習に毎回休まず来る2人の選手がいました。
1人は24歳のシニア選手、1人は18歳のジュニア選手。
大体の選手は試合前に来たり、数回来て休むというのが大半でした。しかし、彼ら2人は休むことなく練習に励みました。
そんな2人が自らの力で結果を掴み取りました!!!
2019年4月アフリカ大陸選手権 準優勝
シニア選手(名前:Tsala Tsala Bernadin)
2019年5月アフリカ大陸ジュニア選手権 3位
ジュニア選手(名前:Alima Fouda Paul Joel)
彼らにとって過去最高の結果となりました。
一昨年、去年とアフリカ大陸選手権7位だったシニア選手。
国際大会で、初の表彰台へ登ったジュニア選手。
こうして、私達は世界という大舞台を強く意識し始めました。
世界を舞台に戦う
そこで連盟は、2019年8月に日本で開催された「世界選手権」にシニア選手を出場させることを決めました。
柔道はオリンピック出場権にポイント制という形を導入しています。世界選手権は、オリンピックに出場する為のポイントが1番多く獲得できる大会だからです。
一方、ジュニア選手にも「世界ジュニア選手権」を出場させることが決まりました。
また、今回の世界ジュニア選手権は、アフリカのモロッコでの開催の為、地理的にも近く物価も安いということがあり出場することが出来ました。
結果は、
- 世界選手権 1回戦敗退
- 世界ジュニア選手権 2回戦敗退
シニア選手は、世界選手権前の練習で怪我をしていました。これは、コーチ陣の監督不行きです。
勝てる相手だった分、私たちはやりきれない思いでした。
また、世界ジュニア選手権では、審判の誤審による不服の敗戦でした。しかも相手は、決勝で日本人に勝ち世界ジュニアチャンピオンとなりました。誤審がなければそんな相手に勝てたのにと思いました。
実力はあってもこういった大会に出るという部分においての数が少ないため、結果をまた来年まで待たなくてはなりません。
- 実力があっても世界という舞台での経験が少ないがために場慣れしていない
- 雰囲気に飲み込まれ普段の実力を発揮できない
など克服すべき課題は多いです。
遠征費がないために出場できる大会を絞らなければならない、限りある選手生命、ピーク時にいい大会に出場させてあげたいと連盟は日々思っています。
他国の選手から一目置かれる「実力」
実力があるという証拠にはなりませんが、他国の選手から質問攻めにあったエピソードです。
ということがあったそうです。これ程までに他国の選手から一目置かれる実力は有しているのです。
期待されていない
「期待されていない」
選手のこの言葉をきっかけに、私達はクラウドファンディングを決意しました。カメルーンでは、女子3名の選手がフランスを拠点にして練習をしています。
シニア選手はカメルーン国内では、世界を目指すために相手となるような選手はいません。
毎回、体格の違う階級が上の選手としか練習ができないのが現状で、私達はフランスでもっと実践的に練習をさせたいと考えています。
カメルーンにいる選手は、渡航費もよりかかるためフランスに滞在する選手に比べて、大会出場も半分に満たないのが現状です。
そんな状況の中「期待されてないのに自分に期待なんかできないよ」とボソッと彼はこぼしました。
また、ジュニア選手も国内大会はシニアを含めても優勝するほどです。
ただ、彼は国際大会の経験が少ない。しかし場数を踏めば、将来カメルーンのエースになることは間違いない存在です。今のうちに2024年のオリンピックに向けて、できるだけ多くの経験をさせてあげたいのです。
それなら、私たち連盟がどうにかしないといけない!!
カメルーン柔道連盟みんなの願いです。
そんな選手を見た子どもたちや周りの人たちが、カメルーンにいても夢を持つことができるという希望をもつきっかけを与えてはいただけませんでしょうか・・・?
選手の夢を、カメルーン柔道の原石を、皆さんのご協力で支えてあげてもらえないでしょうか・・・?
私にとっての柔道
Alain Christian Kingue Dihang(カメルーン柔道連盟会長)
私にとっての柔道は、人生の学校です。
柔道は、格闘スポーツという形に納まるものではない。嘉納師範の言葉「自他共栄」に基づき、相互繁栄のための教育的、社会的にお互いが尊重し合い、助け合うことの価値を広める武道です。
今私がこうして、カメルーン柔道連盟の会長という立場に立つことが出来たのは、間違いなく柔道に出会ったからです。
柔道によって私は人間形成をされました。こんなスポーツを他探しても柔道ほど、人の人格にまで影響を及ぼすものはないと私は確信しています。それは、柔道が私の先生であるからです。
また、会長として選手の選手人生を預かっています。
しかし、私の実力不足です。選手を満足に海外で練習させることや、国際大会の参加も満足にさせてあげることが出来ません。
IJF国際柔道連盟の援助のもと3名ほどの選手しか行かせてあげられないのも現状、大会も費用を考えればフランスという場所からであれば、各予算が通るのも現状です。
日本の皆さん、カメルーンという聞いたこともないような国だと思います。
そんな国の知らぬ選手ですが、応援や援助をお願いします。連盟としても全力を尽くしてサポートをしていきます。どうか、選手に夢を叶えさせてあげてください。
矢古宇大貴(カメルーン柔道ナショナルチーム総監督)
小さい頃から始めた柔道は、今の私の人生には欠かせないものになりました。
私の夢は世界という舞台やオリンピックに出場することでした。ですが、出場するどころかセンスももちろんのこと怪我の影響もあり大学時代では、全国という舞台に立つことさえできませんでした。
勝つこともできないし、夢も叶わない。
柔道は大学でやめて就職するつもりで就職活動もしました。内定も頂いていましたが、私の中の柔道の火は燃え続けていました。
だから、周りの反対も押し切って海外で柔道に携わることを決めました。
しかし、社会経験もコーチとしての経験もない私にとっては、カメルーンでの不安や帰国後の不安でいっぱいでした。それを払拭する彼らの行動に、いつしか私は後悔などみじんも感じなくなりました。
また、「世界という舞台やオリンピックに出場する」ことが私の夢だったことを理解し、私の夢も叶えようとしてくれる彼ら。
そんな彼らに対して私は全力でぶつかる以外ありませんでした。
何もせず無力なままで日本への帰国をむかえてはいけないと。
私は、ここまでついてきてくれた彼らに何も返せてはいなかった。
選手時代、私が成しえなかった世界という夢舞台を踏ませてくれた彼らをもっとサポートしたい。
今になって私にとって柔道は何だったのかようやく分かりました。
改めて私にとっての柔道は、彼らに出会うための物でした。
※このプロジェクトは、All-or-Nothing方式です。目標金額を達成した場合のみ、実行者は集まった支援金を受け取ることができます。
支援募集は1月31日(金)午後11:00までです。