キーンコーンカーンコーン
今日も、コジマ先生のアフリカ大陸制覇のための「特別授業」がはじまります!それでは、先生よろしくお願いします!
いきなりですが質問です。
と聞かれたらあなたはなんと答えますか?
日本に住んでいる私たちは、おそらく大半の方が「飛行機」と答えるはずです。
当たり前ですかね。ちなみに「船」という答えもあるのですが、なかなか少数派の意見かと思います。
以前カーボベルデを紹介する際に「10の島からなる国」と説明しましたが、ここ日本も大きな4つの島と小さな島々からなるザ・島国です。
そのため、他の国に行く際には必ず海を越えなくてはなりません。その手段が飛行機になるわけです。
ですが、いわゆる大陸といわれる複数の国が存在する陸地では、国と国とが国境をはさんで隣接しています。
地図帳で国と国の間に引かれている線が国境です。
が、実際にそこに線は存在しません。それでもそこを越えると違う国になる。
なんとも不思議な体験ができるのが陸路での国境越えになります!(ちなみにオーストラリア大陸と南極大陸は大陸ですが島国ですね。)
ということで今回は陸路の国境越えについて話をしていきたいと思います。
この記事の目次
1時間目、国境を越えるって?
まず、そもそも国境を越えるというのはどういうことを指すのか。
これは飛行機での空路の国境越えでもいえることなので、確認しておきたいと思います。
国境を越えるということは簡単に言うと次の2つの行程を踏むことを指します。
①出国する
空港で出国審査を受けて問題無く通過すると、この瞬間、実は世界中のどこにもいない状態(例えるなら、年越しの際にジャンプをして「自分地球にいなかったよ!」という感じ)になります。
昔は日本でも必ずパスポートにスタンプが押されましたが、今は希望制で出国スタンプを押してもらえます。
②入国する
エチオピアのボレ国際空港の入国審査
目的の国に到着すると、今度は入国審査が行われます。いわゆる「何のために来たんですか?何日間いるんですか?どこに泊まるんですか?」というやつです。
今はそれほど厳しく聞かれることはないような気がします。この審査を通ると、これで入国が完了し、あなたは現在この国にいますよ!という証拠の入国スタンプが押されます。
国を出て、境を越えて違う国に入る。これが国境越えです。
日本だと他の国との間に大きな「海」という境があるわけです。
これがアフリカの大地だとどうなるか。いくつか国境を紹介していきたいと思います。
2時間目、アフリカ大陸での国境の越え方
その①ガンビア⇆セネガル
こちらは基本の陸路の国境になります。前を向けばセネガル。
後ろを向けばガンビアです。
それぞれに審査をするオフィスがあり、歩いて国境を超えます。
どこから!という厳密な線はなく、まっすぐ歩いていくといつの間にか違う国に入っているといった感じです。
ちなみにこのような国境の場合、前の国で車を降りて国境を越える「車乗り換えパターン」と、そのまま車ごと国境を越える「車乗り入れパターン」があります。
ちなみにこの国境は車乗り換えパターンでした。
その②ザンビア⇆ジンバブエ
世界三大瀑布として有名なビクトリアフォールズ(ビクトリアの滝)を所有する両国の国境はなんと、その滝の上に架けられた橋になります。
出国審査所自体は橋よりもかなり手前にあるのですが、橋の真ん中に両国の境であるという証の標識があります。
ということで、ここは歩いて越えれる国境です。
そしてその真ん中ではバンジージャンプができるというアトラクション付き!
本来は出国審査を受けない限り、それより先には進めないのですが、この国境だけは観光のポイントにもなっているので、審査オフィス(写真右下にある建物がザンビア側の出入国審査所)に行って中に入りたい旨を伝えるとチケットのようなものをもらって橋まで進むことができます。
入国はしないけれど国境を越える気分を味わえるのでオススメです。
その③ギニアビサウ→ギニア
ギニアビサウの出国審査所
同じような名前の両国の間にもちゃんと国境は存在します。
ここは車乗り入れパターンの国境越えです。
出国審査をしていざ次の国へと向かうんですが...この国境は面白い点が2つ!
一つ目は審査オフィスが本当の国の境からかなり離れていること。(すごい森の中を車で10分ぐらい走ってようやく次の国が見えます)
そしてもう一つが国と国の間に川が流れていること。
さぁ一体どうやって渡るのか!?となるところですが、よく見てください。遠くに見えるなぞの物体。
実は車を乗せるための船...と言うのか、台と言うのか...まぁ船にしときましょう。
これに車ごと乗っかって、
動力は人間です。
乗客みんなで川の中に張られた鎖を引っ張って「船」を動かします。
渡し舟のようなかんじです。こんな国境越えもあるんです。
ちなみに、審査オフィスが離れているので、いわゆる「地球にいなかった」状態がかなり続きます。
冗談だと笑えますが、地球にいないというのはよくよく考えるとかなり不安な状態です。
それでも最後はドライバーさんがオフィスに必ず連れて行ってくれるので安心してください。
その④ボツワナ⇆ザンビア「カズングラ」
川つながりということで、こちらはアフリカ南部の大河であるザンベジ川を越える国境になります。
先ほどの「船」とはまた一風変わり、こちらは巨大な一枚の鉄の板...いや、フェリーに乗って国境を超えます。
このボツワナとザンビアの2ヶ国間はたくさんのトラックが行き来をするために、この大きさなんです。
ちなみに地図を見てもらうとこの国境はあと2つ、ナミビアとジンバブエが接していることがわかるかと思います。
が、川の行き来で出入国できるのはボツワナとザンビアだけです。
あとの国同士は別の地点に国境越えのできる陸路のポイントがあります。
ですが、このフェリーに乗ると川の上では東西南北に4ヶ国を同時に見ることができるんです!
これはなかなか珍しい国境です!
国境は物流を支える重要なポイントでもあります。
ちなみにここは車乗り換えパターンです。
さらにこの国境では、国を越えると両替のお兄さんたちがたくさん待っています。
これは比較的どの国境でもよくいるのですが、両替をする場合は事前に両替レートを必ず確認しておきましょう。
この国境では車を乗り換えるため、どうしてもすぐに両替をする必要があります。オススメアプリはCurrencyで
す。
3時間目、要注意な国境越え モーリタニア→セネガル「ロッソ」
そして最後に紹介するのは同じく川を渡る国境になります。
が、ここは国境越えでかなりのトラブルに巻き込まれる要注意の国境です。それがロッソです。
複数の旅行情報のサイトでこの国境について書かれていますが、とにかく結論は一つです。
『1円も払わなくていい!』これです。
今回はモーリタニアからセネガルに入国する場合についてのみ書きます。
セネガルはビザは必要のない国です。なので、お金を払う必要はありません。
が、国境スタッフを名乗る彼らは言葉巧みにお金を取ろうとしてきます。
が、何度も書きます。1円も払わなくていいです。
そんなの簡単じゃないか!と思われるかもしれませんが、そこにいくつか旅行者の心を惑わせる彼らの作戦があるんです。
このカードをやたら見せてきます。
1. スタッフ証を見せてきて「俺のいうことは絶対」的なオーラを出してくる。
(お金を払わない!という姿勢を見せると怒ってくることもあります。が、ここで負けないことです。)
2. 何度払わないと言っても折れない心を持っている。
(紙が必要だ!の一点張りで粘ってきます。粘り負けちゃダメです。)
3.そもそも出国審査をするオフィスの場所がわからない。
これが一番の原因!
出国スタンプさえもらえばこっちのものです。ここに地図を載せておきます。
ピンク色の矢印がモーリタニアのバスを降りたところからセネガルの国境へと向かうメインの通りです。
✖︎印のところで「ここから入ってはいけない!」ということを言われます。が、出国審査所はその先の★印です。
ここに行けばスタンプを押してもらえないということはないです。
が、そこまでの道を上手い具合に封鎖してきます。断固たる姿勢で「払わない!」を貫いて、★印を目指してください。)
なんとか出国審査さえ終えれば船に乗ってセネガルに向かうことができます。
ちなみにこちらの船に乗るためにだけ!
モーリタニアのお金で200ウギア(約600円)かかります。
ここで初めてお金を払います。
ですが、完全無料で終えたい方は、車が乗る用の巨大な船(鉄の板)に乗ればこの国境で支払うお金は一銭もありません。
つい熱くなって書いてしまいましたが、この国境はそれだけカオスだということです。
...オススメとしては、この国境に関しては話だけ読んでいただいて「こんな国境もあるんだ〜」で終えとくのがいいと思います。
実際に行ってみたい!という猛者は、十分に気をつけて国境越えをしてほしいと思います。
ホームルーム
ということで日本では経験することのできない陸路の国境越えについて紹介してきました。
陸路ならではの国をまたいで越えるという経験は楽しいものです。
が、最後に注意をしておきます。
今回紹介した中で先の4つは比較的安全な国境になりますが、最後のロッソのようにアフリカには注意の必要な国境があることも事実です。
旅行中に陸路の国境越えを計画に入れる際は、事前にしっかりと調べて、万全の体制で国境越えをしましょう。
危険だと感じた場合は、進んで空路を利用してください。
旅は何より安全が第一ですからね。