危険レベル4未承認国家ソマリランドの意外な現実。コジマ先生アフリカへ行く

キーンコーンカーンコーン

今日も、コジマ先生のアフリカ大陸制覇のための「特別授業」がはじまります!それでは、先生よろしくお願いします!

 

コジマ先生
はい、授業を始めます。
今日は、授業が始める前に皆さんに大切なお知らせがあります。

 

🙌今回は閲覧注意記事です🙌

 

この記事は読むにあたって事前に以下のお約束を守っていただく必要があります。

 

はじめに(ホームルーム)
  1. この記事を読んで「行ってみたい!ソマリランド!!」と思っても渡航はしないこと。読んで旅行気分を味わうところで踏みとどまること。
  2. この記事を読んで「ソマリランドって面白そうだよね~!」とまわりの人に大きな声で言わないこと。小さな声で「ねぇねぇ、ソマリランドって知ってる?」くらいに広めること。

 

この記事はアフリカ大陸に「ソマリランド」という日本未承認の国があることを知識としてお知らせするものであり、日本人の渡航を促進するものではないということをここに誓います。

 

コジマ先生
ということで授業開始です。

1時間目、「行ってはいけない国」ソマリア

 

皆さんは『アフリカの角』と呼ばれるエリアをご存知でしょうか。

 

一度は聞いたことがあるかもしれない紅海に面した「エリトリア」や「ジブチ」。

 

そして日本からアフリカの中で唯一直通便が出ている「エチオピア」や、アフリカ東部の人気観光大国「ケニア」などが位置する大陸の北東部にサイのツノのように尖った部分があります。

 

その尖った中でも一番先端を担う国が「ソマリア」という国です。

 

アフリカ大陸の東端も所有するこの国。

 

どんな国なのか気になる!行ってみたい!

と思う方もいるかと思います。

 

が、この国はアフリカの中でも治安が非常に悪い国として有名です。

 

日本のニュースでも「ソマリア沖に~」という言葉が出てくることがある、現代においても海賊が存在するという信じられない国であり、冗談抜きで拉致や命の危険性がある国ということで、外務省の安全マップでは危険レベルは『4』に指定されています。

 

レベル4というのは『退避してください。渡航は止めてください(退避勧告)。』という最大レベルです。

 

つまり、行ってはいけない国、それがソマリアです。

 

コジマ先生
言いましたからね!

2時間目、ソマリアは3つの国?

ですが。...ここで逆接を使うのは危険な香りがプンプンしますが、続けます。

 

ですが!実はこのソマリアという国、現在はこの国土が実質3つのエリアに分割されていて、それぞれが自治をしているという状態にあります。

 

統治権を持っている「ソマリア」

南部は首都モガディシュを有する「ソマリア」です。

 

この地域が国際的にこの国の統治権ももっています。ソマリアと世界が認識している国の国旗や国章はこちらになります。

 

独立を主張する国①「プントランド」

そして、残りの2つのエリアはこのソマリアに属さず、ソマリアから独立した一つの国としての存在を主張し続けている、しかし国際的には国とは認められていない国になります。

1つは東部の「プントランド」です。

 

独立を主張する国②「ソマリランド」

そして今回の授業で取り上げる北部の「ソマリランド」です。

 

3時間目、ソマリランドの基本情報

基本情報
正式名:ソマリランド共和国
面積:約17万㎢(日本の半分ほど)
人口:約400万人(2015年)
首都:ハルゲイサ
言語:英語、ソマリ語、アラビア語
宗教:イスラム教
独立記念日:1991年5月24日(ソマリアより独立)
通貨:ソマリランド・シリング

 

この情報だけ見ても不思議になるかもしれません。私もソマリランドに来て一番驚いたことは、『国じゃないのに1つの国のように社会が機能していること』でした。

 

国じゃないのに国のように機能している

 

  • ソマリアからの独立記念日がしっかりある
  • 町中にはソマリランドの国旗がはためいている
  • ソマリランド大統領もいる
  • ソマリランド・シリングという自国の通貨がある
  • ソマリランドのサッカー代表ユニホームもある

 

国際的には認められていないわけですが、私の目にはもうどう見ても一つの国でした。

 

「自国通貨」ソマリランドシリング

ちなみに、ソマリランド・シリングも国際的に認められていない通貨なので、USドルとの比率は決まっていません

 

2019年8月時点では10USドルが80,000ソマリランド・シリングになりました。ソマリランドではUSドルが使えるので両替はしなくても問題ありませんが、街のいたるところに大量のお札を持った両替商の方がいます。

 

皆さん決して私をだますこともなくしっかり対応してくれるので、記念に両替するのもありかもしれません。

 

4 時間目、いよいよ潜入!ソマリランド

さぁ、基本情報をおさえたところで、ではいったいこの国と認められていない国ソマリランドはいったいどんな様子なのか!?

私が訪れた街や場所を少しずつ紹介していきたいと思います。

 

①ソマリランドの首都 ハルゲイサ

 

人口は100万人いるのではないかと言われているソマリランドの最大発展都市です。

そのため歩いていてもとにかく人の多さが印象的なハルゲイサ。

 

 

中心地はとにかくにぎやかで、細い路地にもビッシリとたくさんのお店が並びます。

正直にいうと歩くのが怖いなと最初は思っていました。が、実際に歩いてみて怖さを感じることは一切ありませんでした。

 

 

そして街を歩いていると、とにかく声をかけてくれるハルゲイサの人々。

あいさつから始まり、いろいろと質問されることもしばしば。この国は英語が通用する人が多いので、会話が続くことに楽しささえ感じました。

 

アフリカでよくあるのは商売のための客引きの声かけですが、ハルゲイサでは本当にただ単純に私に興味があるようで、名前は?どこから来たの?ソマリランドはどう?とバンバン聞かれます。

 

そして皆さん非常に気持ちのいい人ばかりで、最後に私がここに行きたい!とか、これはどこで買える?と質問すると親切に教えてくれるんです。

 

 

街の中心にはソマリランドが内戦を経て独立したことを主張するモニュメントがあり、これがソマリランドのシンボルになっています。

 

ソマリアには激しい内戦の歴史があり、それは今もまだ完全に解決したと言える状態にはありません。このモニュメントからも強いメッセージを感じます。

 

 

しかし街を歩くことに対して危険を感じることは一切ありません。本当に温かいハルゲイサの人々です。

 

危険危険と呼ばれるのはこの国という大きな括りであり、このソマリランドの首都で暮らすのは他の国と変わらない、他の国よりも温かい心をもっているのかもしれない人々でした。

 

 

ちなみに首都で私がお世話になったのはこちらの「Oriental Hotel」です。

 

1泊朝食込みで15USドルというとんでもなくリーズナブルなこちらのホテル。

 

本当は他のホテルにも足を運んでみようかなぁなんて思ったのですが、まぁとにかく居心地が良すぎるので、ソマリランドの滞在中はずっとこちらのホテルにお世話になりました。

 

 

1階には美味しいレストランもあるので非常に助かるわけですが、何よりこのホテルの素晴らしいところは、ソマリランドの観光ツアーをここで申し込むことができる点です。

 

宿のオーナーさんの対応も非常に親切丁寧で、ソマリランドを観光するための全てがここで整うといっても過言ではありません。

安心安全で楽しいソマリランドの旅には是非!

 

コジマ先生
・・・もし行くことがあったらですがね!

 

②過去にタイムスリップする洞窟壁画 ラース・ゲール

 

そんなホテルで申し込むことができるものの1つがソマリランドの観光名所「ラース・ゲール」を巡るツアーです。

 

こちらは入るための許可証の取得に25USドル。そして、車とドライバー、念のための護衛さんの手配が130USドル。合計費用は155USドルです。

 

 

ハルゲイサから車で2時間ほどで到着するのがカラカラの大地にちょこんとそびえる小高い岩山です。

そこにあるのが「ラース・ゲール」と呼ばれる洞窟です。

 

 

ラース・ゲール(ラス・ケール、ソマリ語: Laas Geel, Laas Gaal)はソマリランド首都ハルゲイサの近郊農村地帯にある洞窟。紀元前5千年頃のものと見られる洞窟壁画がある。2002年に発見された。内部には新石器時代の壁画がある空間が約10ある。

この洞窟壁画の保存状態の良さは、アフリカ全体でも有数のものであり、輪郭や着色もきれいに残っている。その絵は洞窟の天井に描かれており、当時の住民が手を伸ばして描いたものと思われる。もっとも多いのは、大きな角を持った牛の絵である。人が着飾られた牛を引いている絵もあり、牛の首には胸当てのようなものが付けられている。

牛以外にも、飼い犬やキリンを表したと思われる絵もある。ラース・ゲールはソマリア語で「ラクダの水飲み場」を意味する。この壁画の存在はソマリ族の間では数世紀前から知られていたが、当時その情報が国際社会に伝わることはなかった。【Wikipediaより抜粋

 

その発見された年にまずビックリします。2002年です!つい最近なんです!!

 

発見するまでに時間がかかったんでしょ!?

と思われるかもしれませんが、この壁画が描かれたと考えられている時代は紀元前5000年ですよ。

 

つまり!7000年のもの間世間に存在が隠されていたというものすごい遺跡なんです。

 

こんなことがあるんだと。ここにもソマリアという国の歴史的な体制を感じると共に、この遺跡の発見が今後のソマリランドやソマリアにとって大きな財産になることを期待したいところです。

 

 

長らく発見されなかったが故のその壁画の状態の良さは一目瞭然です。

 

私は考古学の「こ」の字も知らないド素人ですが、そんな私にもわかるこの壁画の素晴らしさ!昨日描いたんですか?なんて言ったら怒られますが、それくらいハッキリと残っているんです!

 

 

護衛さんといっしょに巡ったラース・ゲールでしたが、危険を感じることは一瞬たりともありませんでした。

 

強いて言うなら、サンダルでいくと少し歩きづらいぐらいですかね。

 

そして護衛さんはガイドとして活躍してくれました。英語が話せない方だったので指差しとジェスチャーでの説明でしたが、私に壁画を見せようと動き回ってくれて本当に嬉しかったです。

 

ラース・ゲール自体はそこまで広くないので1時間もあれば十分壁画と景色を堪能(たんのう)できます。

ハルゲイサ出発から往復4時間ほどのツアーでした。

 

③港とビーチの海の町 ベルベラ

 

ソマリランドの北部の港町「ベルベラ」

 

ハルゲイサからおよそ160kmのところに位置するこの町にはバスで行くことができます。

料金は3USドル(約300円)と非常に安いんです。地元の人向けで観光客をターゲットにしていないからこその良心的なお値段!

 

コジマ先生
しっかり領収証まで切ってくれます。

 

 

ベルベラの町に着いた瞬間からアデン湾(世界一暑い国「ジブチ」も面している海)沿い特有の暑さと、カラッとした陽気にテンションが上がります。

 

 

町を歩くと魚屋さんがそこら中にあるベルベラです。

 

魚の絵がなんともシュールで、それでいてポップ!ですが、これまで何度か訪れてきたフィッシュマーケットのようなものはなく、非常にこじんまりとした店が数店あるだけという閑散とした感じでした。

 

 

そして町の中心から4kmほど離れたところにあるのが、ソマリランドの中でも海水浴が楽しめるということで有名なバテラビーチ(Baathela Beach)です。

 

午後になるとどんどん人がやってきてこの通り!

 

海岸が狭くゴツゴツしているので、のんびりするビーチというよりはずっと海の中にいるのがオススメかなという印象で、波はありますが遠浅のビーチなので安心して遊べそうです。

 

地元の人たちでにぎわうのんびりとした海の町でした。

 

 

さぁそんなソマリランドですが、旅をする際に気をつけなければならないポイントがいくつかあります。

 

コジマ先生
・・・行ってはいけない国ですが、万が一!の時のために行き方と共に書いておきます。

 

5時間目、ソマリランドに行く方法

 

日本からソマリランドに行くには、

  1. まず飛行機でエチオピアに入国
  2. エチオピアにあるソマリランド大使館・・・のような場所でビザを取得
  3. 飛行機でソマリランドに入国する

 

というのが一番シンプルな渡航ルートになります。

 

ソマリランドはまだ国として認められていないのですが、ビザが存在し、大使館のようなオフィスもエチオピアの首都アディスアベバにあるんです。

 

コジマ先生
本当に不思議ですよね。

 

ソマリランドビザの取り方

 

ビザは100USドルをオフィスで指定された銀行口座に振り込み、証明写真1枚とパスポートのコピーを渡せば即日発行してくれます。

 

アライバルビザも取得することができ、そちらの方が値段が安いという話も現地の方に聞きましたが、定かではありません。

 

エチオピアで事前取得することをオススメします。

 

先生はジブチから陸路入国

 

ちなみに私はソマリランドの北西に位置する「ジブチ」から陸路でソマリランドに入国しました。入国自体は非常にスムーズでしたが、そこからものすごい旅路が待っていたのですが・・・。

 

詳しくは『コジマ先生アフリカへ行く』でお読みいただければと思います。(別タブで開きます)

 

補講①、ソマリランド旅の注意点

 

それではもし!ソマリランドに入国して旅をすることになったら、注意するべき点を2つ紹介します。

 

①写真撮影は控えめに

ハルゲイサでは現地の人と会話していると、

 

君はジャーナリストか?

と聞かれることがあります。

 

これは他の国ではまず聞かれない質問です。

仕事で来たの?それとも旅行で?と聞かれることはよくありますが、『ジャーナリスト』という言葉が出てくるのはソマリランドが初めてでした。

 

つまり、それだけ自国の情報が外へ出ることに対する警戒意識が高いということが言えるかと思います。写真もその1つのツールです。

 

中には「写真を撮ってほしい!」と寄ってくる人もいますが、逆に風景写真でも「今撮った写真を消しなさい!」と注意を受けることもあります。

 

旅行者が写真を撮っているというのはこの国では好まれることではないということを覚えておいてください。

 

②厳格なイスラム教の国

 

ソマリランドはイスラム教の信仰が非常に強い国です。

 

そして、ソマリランドでは自分たちの信仰を旅行者に対しても適応するところがあります

なので、イスラム教で良くないとされる肌の露出に対しては配慮が必要です。これは男女関係なくです。

 

私は短パンをはいていたのですが、現地の方から注意を受けました。

 

もちろん、注意されたのですぐにホテルに戻って長ズボンにはきかえました。

 

街を歩く男性たちの服装を見てみるとたしかに短パンをはいている人は一人もいませんでした。

 

コジマ先生
いろいろな国を旅する際は、しっかりとその国の文化を尊重することが大事です。

補講②、先生からの「ひとこと」

 

ということでソマリランドを紹介してきました。

危険度レベル4と呼ばれている国の様子はみなさんにはどのように伝わったでしょうか。

 

もちろん決して「安全な国」ではありません。それは事実です。

しかし、決して「危険な国」でもないような気がするのは私だけでしょうか。

 

もう一度最後に書きますが、この記事はソマリランドへの渡航を促すものではありません。

 

が、ソマリランドという国があるということを知ってもらうきっかけになればと思います。

 

コジマ先生
この国が国として認められる日を願って。今日の授業を終わりにしたいと思います。
キーンコーンカーンコーン