資格も技術も経験もない私がトーゴのNGOに飛び込んでやったこと。

Bonjour.

最近は以前よりもやりたいことが増えて、のんびりとしていたトーゴの雰囲気が恋しいと感じる Yuriko です。

All About Africa に記事を書くのはこれで 4 つ目。今までの記事を読んでいない方はこちらも読んでいただけると幸いです。

 

何の取り柄もない私が、未知のトーゴへ行ってみた。

3 週間滞在してみて私がトーゴを嫌いになった瞬間。

トーゴでホームステイ。家庭料理がやばすぎる!

 

さて、今回は大学生である私がトーゴでやってみたこと(かっこよく言えば活動)をシェアいたします。

「長期休みを使ってアフリカに行きたい」

「観光ではない方法でアフリカと関わり、自分の目でリアルを見てみたい」

「現地の日常の中で生活してみたい」

などなどそんなことを思っている方々の参考になればと思います。

 

アフリカは誰でも行ける時代

途上国でのボランティアと聞くと、何か特別な技術がある人が行くイメージがありますよね。

例えばかの有名な JICA の JOCV など。
いつか参加してみたいと思っている方や、社会人の方は実際に協力隊として行ってきた方も多いのではないでしょうか。

私のように何のとりえもない学生は JOCV 募集ページを検索してみて思います。

「自分には特別なものがないのに学生のうちにボランティアに行ってよいのだろうか。」と。

 

正直、私は特別な資格も技術も、経験も、そして肩書も、何にもないです。恥ずかしくなるほど。

でも、ただただ「現地に行って現地の人と何かをしたい」「夏休みはアフリカのどこかの国で過ごしたい」というエネルギーは強く持っていました

その強い思いで私はトーゴへ行くことを決めました。

 

実際に行ってみて、本当によかったと思いました。

きっと社会人として、技術者や教育者としてアフリカでボランティアをする方には、学生で行くのとは違った世界が見えているはず。知識や経験が多ければ多いほど、できることも多いと思います。

でもだからといって学生の目が必要ないのかといえば、それも違うのではないかと。

学生でも、今の学生という目線、10 代、20 代の目線でアフリカの日常を見てくるというのは価値のあることなのではないかと感じています。

 

現地 NGO に飛び入り参加。

私が参加させてもらった NGO は“ Hälsa International” という、主にストリートチルドレンのために活動している団体です。

(リンクもつけたのでよろしければホームページを覗いてみてください。現在、ホームページはアンダーコンストラクションですが、動画は見られるようなのでぜひ。)

Hälsa には、いくつかのチーム(エデュケーション、コミュニケーション、メディカルなど)がありました。私はその中でエデュケーションチームに加わりました。

チームの活動内容としては、エデュケーションというくらいなのでストリートチルドレンに読み書きや計算を教えるのはもちろんのこと、ディスカッションをしたり、サッカーをしたり、デッサンをしたり、映画をみたり。

活動には École Alternative という名前が付けられているように、学校の代わりになるようなことをするというのが主な内容でした。 .jpg

チームに加わる際「あなたは何ができるの?」と聞かれ、それをリスト化しスケジュールを立てて取り組む、という流れでスタートしました。

はじめのうちは何もわからないまま、それでも質問をして疑問を解決しながら活動していたのを覚えています。

子どもたちと関わる毎日

主にチームメンバーとして私がやっていたのは簡単にこんな感じです。

  • エデュケーションチームのメンバーとして共に行動し、人数不足を補う
  • 自らクラスを作って子どもたちに教える
  • 活動している様子の写真を撮る
  • 一週間のエデュケーションチームの活動をまとめたプレゼンテーションをつくる

ボランティアに行ったことのある方はイメージできるかと思いますが、

ほんの半年前、私は世界最貧国の一つともいわれるトーゴの NGO でボランティアと言っても全く想像できなかったので、そんな方に向けて今回は写真多めで書いてみますね。

 

エデュケーションチームのメンバーとして共に行動し、人数不足を補う

まず、ストリートチルドレンと活動する場合ある程度の人数のスタッフが必要になります。

というのも活動に参加する子どもは 6 歳から 17 歳までみんな年齢がバラバラ

参加している期間も様々で、例えば 8 歳で 1 年前から来ている子と 15 歳だけど 1 週間前から来始めた子では字が書けるか書けないか、計算ができるかできないかは大きく異なります。

また、一度学校に行っていたことがあるけれどストリートで生活するようになった子もいたりします。

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このように子どもによってバックグラウンドが異なるため一概に「計算を教える」と言ってもやったことがある子とやったことのない子がバラバラで、とても一人や二人で間に合うような現場ではありませんでした。

現在 Hälsa でスタッフとして働いているエデュケーションチームの社員は 2 人。そこにトーゴ人ボランティア 1 人が加わって基本的に 3 人でやっていて、そこに私などの外国人ボランティアが加わったという感じでした。

4 人いても現場に行かないメンバーもいたりするので、さすがにレベルが異なる 20 人くらいの子どもたちに 2 人で教えるのは厳しい。

ということで、そのヘルプという役割をボランティアが担っているようでした。

 

自らクラスを作って子どもたちに教える

教員免許を持っているわけでもない普通の大学生がアフリカのトーゴでクラスを作るというのはおかしなことですが、子どもたちの兄弟になった気分で彼らが興味を持ってくれそうなことを教えてきました。

まず、私がトーゴに着いた時にちょうど日本人でインターンをしていた方がいました。そこで、彼女の作成した日本についてのプレゼンテーションを少し一緒にやらせてもらいました。

 

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彼女が英語で話し、私がフランス語で話す、という感じで。

日本の地理的位置から四季などの文化まで、はるか遠くの日本についての紹介に子どもたちはとても興味を持って聞いてくれました

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日本らしいもので言えば百マス計算もしました。

みんな勉強をしようと思って来ているので夢中になって解きます。

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紙と鉛筆を配るだけでできて、しかも個人で解くのでその子のレベルが測れるという点でやってよかったです。

その他私が行ったこととしては、トーゴの周辺の国々や 6 大陸など基本的なことを国旗などを用いながらプレゼンしたり、実際の買い物を予想していくら払うのか、おつりはいくらになるのか、などお金の四則演算を教えたりもしました。

黒板もホワイトボードもないので、スライドを作ってそれを見せて教えるという方法で教えていきました。計算をやった時はこんなスライドを作ったりもして。

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活動をしている際、「教育を専門で学んでいる方だったら現地の状況を見てどんなクラス作りをするのだろうか?」「これで良いのだろうか?」という疑問を持ちながら教えていました。

コピー機もなければノートやペンを持っているわけでもないし、黒板やホワイトボードがあるわけでもない。
口ですべてを説明するには現地語が話せない……

帰ってきた今でも上記の環境の中で自分のやってきたことが良かったのか疑問に思うこともありますが、やっていてよかったと感じたのは子どもたちが夢中になって話を聞いたり、計算を解いたりくれたこと

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集中している時の顔は本当にいい顔をしていて、彼らが夢中になって何かに取り組む機会を少しでも与えることができたということは意味のあることだったのかと振り返ると思います。

 

活動している子どもたちの様子を写真に撮る

今回の滞在中、ちょうど新しいウェブサイトを作るという企画が動いていて、そのウェブサイトのためにも、できるだけたくさんの写真を撮ってほしいと頼まれました。

画質や写真の上手さは気にせず、活動が伝わることを目標に

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写真を撮っていて一つ気づいたことがありました。それは子どもたちの表情

アクティビティの前は笑顔も少なめで硬い表情をしている子が多いです。

サッカーをしたりして夢中になっていると、いつのまにかみんな表情が和らいで笑っていて、アクティビティをした後はすがすがしい表情をしていました。
こんなにも表情が変わるのかと驚いたものです。

たったの 2 時間でも楽しめる時間を提供するということは、子どもたちが「子どもらしく」生きるという瞬間を与えるということなのだとその表情から気づかされました。

 

一週間の活動をまとめたプレゼンテーションをつくる

 Hälsa では、一週間に一度オフィスで 100 分ほどのミーティングをする日がありました。

 そのなかでエデュケーションチームは毎回活動内容を文章にするだけでなく、スライドにまとめてプレゼンするという方法をとっていました。そのため、そのプレゼンのスライド作りもしました。

ただスライドを作るだけではありましたが、フランス語が少しできるということで任せてくれたので、トーゴにボランティアやインターンシップに行く方は少しだけでもフランス語ができる方ができることの幅が広がるかもしれませんね。

  

最後に

少し長めの記事になりましたが、現地の様子が伝わりましたでしょうか。

 

ボランティアといってもジャンルや形態は様々ですが、

例えば現地の文化を知りたいという場合、観光地を回るよりも現地の人と近い距離で文化を知ることができるのもまたボランティアなのではないかと思います。

 

私の感覚ではありますが、ツーリズムの一つの形態としてボランティアというのも存在するような気がします。

 

今回私は初めてボランティアという形で参加して、最前線を知ることができて非常に興味深かったです。

考えさせられることも多くありました。

もし、ボランティアに興味があるけれど迷っているというような方は思い切って参加してみるのはいかがでしょう。

 きっと行く前に感じる不安は現地に行ったら吹き飛び、アフリカの空気の中でのびのびと活動できるはずです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 私の 4 つの記事を通じてトーゴという国を知るきっかけ、そして皆さんの次のデスティネーションにしていただくきっかけになれば嬉しく思います。

 

 

 

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