「アフリカの水を飲んだ者はアフリカに帰る」
これはアフリカ界隈関係者の間で有名なことわざ。
はじめまして!YUMEKOです。
良く本名ですか?と聞かれるのですが「夢」みる「子」と書いて「夢子」。本名です!
人生の3分の1を海外で生活していたためアルファベット表記の方がしっくりくる私です。
青年海外協力隊としてマラウイでの2年の任期を終了し丁度1年が経つ今、ご縁がありAAAでアフリカの魅力について語る機会を頂きました。
これから沢山の人にマラウイやアフリカ諸国の魅力を少しでもお伝えしていければと思っています。
今日は私が忘れられないアフリカ各国で見た日常にある絶景と共に、自己紹介をしたいと思います。
この記事の目次
アフリカとの出会い
私がアフリカに関心を持ち始めたのは高校2年生でアメリカに1年留学をしている時でした。
ホームステイでお世話になったのがアフリカ系アメリカ人家庭。
留学先が人種差別の色濃く残るアメリカ南部だったこともあり人種差別を実際に体感し考える機会も多く、大好きなホストファミリーのルーツであるアフリカに思いを馳せる様になりました。
また、同時期にテレビでユニセフのCMをよく見かけていたこともあり「いつかアフリカに行ってみたい」、「医療職としてアフリカで国際協力をしたい」という夢を持つようになりました。
10年来の夢を叶えマラウイへ
高校留学中に見つけた夢を追いかけ、アメリカの大学に進学。
看護学部を卒業しアメリカで看護師として働いたり、日本の病院で修行のような毎日を送ったり、気付けば青年海外協力隊に応募し晴れて合格通知を受け取るまでに10年以上もの月日が経っていました。
よくもまぁ、ひたすらに、10年以上も1つの夢に向かって走ったもんだと呆れながらも我ながら感心してしまいます。
協力隊には2回目で合格したのですが、1回目落ちた時に「あなたにはアフリカは合わない」と衝撃過ぎる一言を面接官に投げつけられ心が折れました。
2回目はアジアを第一希望で応募したにも関わらず、合格通知の派遣先には「マラウイ」と書かれていました。
「マラウイってどこ?」っとなりながらググったところアフリカの国じゃん!やった!っと晴れてマラウイで看護師として2年間活動する切符を手に入れたのです。
マラウイでの2年間
(毎日仕事帰りに天使の梯子を眺めながら通った自宅へ向かう道)
マラウイって名前すら聞いた事のない方も多いかと思うのですが、現役協力隊員のカワカミアヤちゃんが分かりやすくマラウイについて解説してくれているので彼女の記事をぜひ読んでみてください。
マラウイでの生活は終わって1年経つ今でも、全てを上手く説明するのは容易くなく、まだまだ気持ちや思い出の整理をしている…そんな状況です。
停電・断水に悩まされ、スムーズにいくことなんて1つもない様な日々。
もちろん念願の夢を遂に実現していく2年間ではあったのですが、病院という支援が沢山入る現場で活動してみるとキラキラした理想の国際協力の裏に、潜む暗い現実を目の当たりにすることも多々ありました。
「私に出来ることなんてあるのかな?」と自問自答を繰り返す日々。
それでもマラウイを第3の故郷と呼べるくらい大好きになったのは間違いありません。
マラウイの一番良いところは?っと聞かれたら「人」だと即答できるくらい、周りの人々に恵まれた2年間でした。
そしてなによりも、普段の生活の中で見ることができる風景に心奪われる毎日。
登って沈む大きい太陽や停電の夜に見る最上級の星空。
ギュウギュウのミニバスやバイクタクシーの後部座席からドライバーの肩越しに見るただただ広い大地と空。
(同僚の住む村に続く道)
窓から目が離せなくなるような、どこまでも広がる空に、何度も通っている道のはずなのに写真に収めたくなる。
(マラウイ南部から首都への道中)
将来を模索して世界一周の旅へ
マラウイへ行く前は、任期終了したら大学院へ進み、その後は国際機関で働きたいと思っていた私。
でも、実際に現場を見てみて(それが全ての国際協力ではないけれど…)、これが果たして自分の人生をかけてやっていきたいキャリアなのか?と疑問を抱くようになりました。
そこでこれからのことを決断する前に、行ってみたかった場所、見てみたかった協力隊が派遣されている世界の国々を巡る世界一周の旅を決行。
5ヶ月かけて南米、アフリカ、中東と18カ国を訪れました。
良くも悪くも私の人生に大きなインパクトを与えてくれたのは、紛れもなくマラウイを始めとするアフリカ諸国で、だけど現在進行形で自分のキャリアについては迷走中。
でも、やっぱりアフリカに関わっていたいと思い、手始めとして自分の知っているアフリカを発信していくことにしました。
私の大好きなアフリカ絶景写真たち
アフリカは54カ国中14カ国を訪問。
今や人気の観光地やリゾートも沢山ある。
(タンザニアのセレンゲティ国立公園)
(タンザニアのザンジバル島)
でも私の心を捉えて離さないアフリカは…こういう何気ないふとした瞬間に見る事の出来る壮大で雄大な景色。
(ウガンダで目的地キソロに向かう道中)
どこまでも続く青い空と大地を見ていると生きてて良かったって思える。
(ナミビアのスワコップムンドに向かう道中)
嬉しくても悲しくても、見ているだけで涙が出てきてしまうような。
(エジプト、アスワンに向かう道中で見た朝日)
見ているだけで心が柔らかく広がっていく感覚が得られる景色はやっぱりアフリカにしかないかもしれない…なんて思えてしまうくらい。
Welcomeと大きく手を広げて迎えてくれるあたたかい人々がいる大陸、アフリカ。
住んでいたのがWarm heart of Africaと呼ばれるマラウイで、こんなに人があたたかいのはマラウイだから?なんて思っていたけれど、この大陸はどこに行っても素敵なおもてなしが受けられる。
旅中に街中で何回こういう声をかけてもらったことか。
この大陸には厳しい現実を抱えた国が多くあるのも事実。
医療現場にいると、心をギュッと苦しいくらいに鷲掴みにされる様な場面にも出くわしました。
でも、だからこそ人間の本質や尊い愛、そして平和の本当の意味を知った気がします。
今の「国際協力」はとても一方的だという印象が拭えません。
私自身もマラウイに行くまでずっとずっと「誰かのために何かしてあげたい」、「誰かを助けてあげたい」と自分の価値観で物事を判断していました。
でもそれっておこがましいというか、自分本位だなぁって
これからは現地の人々に寄り添った、彼らが本当に求めるサポートを行い、笑顔や平和の架け橋になりたい。
そしてその橋は一方通行ではなくて両側から築いていくものにしたい。
アフリカには私達日本人が学べること、見習うべきことが沢山あると感じています。
アフリカの水を飲んだ者はアフリカに帰る
(マダガスカル、モロンダバへの道中)
冒頭のことわざはアフリカの魅力に惹きつけられた人々が口々に言っていること。アフリカの水を飲んだ私は、またアフリカに戻りたくてうずうずし始めています。
噛めば噛むほど味の出るスルメのようにアフリカはじわじわと私達を魅了してきます。
うんざりするような出来事の直後にスーパーミラクル笑顔になる出来事が起こる。
ありえない!って怒鳴り散らして怒っていたはずなのに、気づいたら声出して笑ってる。
登り着いた坂道の向こうに息を呑む程壮大な絶景が突如として現れる。
だからぜひ沢山の人に1歩目を踏み出してアフリカの地を踏んでほしいです。
アフリカの水を飲んだが最後、あなたは絶対またアフリカに戻りたくなるから。