▼前回の記事はこちら▼
連載コラム第2弾は、
「なぜ、World Peace~笑顔で世界をひとつに~を創設したのか、そのきっかけは何だったのか」
についてお届けします。
この記事の目次
イスラム教徒に対してのイメージと現実の違い!?
タンザニア最大の都市“ダルエスサラーム”からフェリーで3時間かけて移動し、アフリカ最大の楽園“ザンジバル島”にいた時の出来事。
朝8時に朝食を済ませ、ゲストハウスを後にした。
今でも鮮明に覚えている出来事がある。
ザンジバル島とはアフリカ最大の楽園と言われるだけあって物凄く海がきれい。
海に行く前にATMを探していた。
タンザニアについて簡単に調べてから現地へ行ったが、タンザニアの約4割がイスラム教徒という情報を知った。
皆さんは“イスラム教徒”に対してどのようなイメージを持っていますか?
・危険
・治安が悪い
・テロ事件
・過激派
というのが自分のイメージでした。みなさんもきっとこのようなイメージを持ったことはありますよね?
なんでも“イメージ”“噂”で物事を決めつけるのは本当によくないと思うけど、“イスラム”と聞くと自分はいいイメージを持つことができませんでした。
だから「ここで確認してみよう!!!」ということで、普段会えることも話せることもないイスラム教徒の方に声をかけてATMの場所を聞いてみました。
すると、仕事場の反対方向にも関わらずATMの場所まで一緒に案内してくれました。
自分が聞いた場所から歩いて20分、そこから職場まで30分近くかかったので約1時間自分の為に時間を割いてくれたのです。
なんでもそうですが、“イメージ”“噂”で物事を判断してはいけないし、決めつけてはいけないなと強く感じた瞬間でした。
お礼の気持ちと記念ということでシャツを購入し、記念撮影をしました!!
すごく気さくな方で、優しい心を持った方でした。
世界って広いし国、民族、宗教、環境、言語、いろいろ違うことはあるけど『人としての思いやり、優しい心も世界共通』だなと感じさせられました。
アフリカ・タンザニアでも間違っていなかったのです。
子供2人と自然の宝庫“プリズン島”へ!?
このようにきれいな海、自然が広がるタンザニアのザンジバル島。
しかし、現実には想像もできなかった世界で生きている人がたくさんいました。海で写真を撮ってから旅をしようと思っていたある日の出来事です。
海に“服がボロボロ”“靴を履いていない”2人の子供がいました。
話を聞いてみようと思い話しかけてみたのですが、英語が通じる、通じないではなくものすごく“心の壁”をつくられてしまい、全く話しをしてくれませんでした。
近くに英語が話せるタンザニア人がいて、子供たち2人のことを通訳してもらいました。
するとその子供たちは、“家族がいない”“記憶があるときには施設にいた”ということが分かったのです。
日本という国に生まれ、当たり前のように住む家があり、食べるもの、着るものが何不自由なくそろう環境にある自分。
みなさんは、自分が今ある生活、環境などについて心の底から考えたことはありましたか??
自分は当たり前だとは思っていなかったものの、心のどこかでは“当たり前なこと”と思っていたのだなと思いました。
“お金をちょうだい”“水がほしい”と言ってくる子供たち。
この2人の子供たちに何か自分にもできることはないかと考えた自分は、この島からボートで行けるきれいな島へ一緒に連れていくことにしました!!
ボートで島に向かった2人は心の壁を開いてくれるのか?
島へ連れていってくれる人を探し、自分、子供たち2人、現地でボートを出している男性の4人で自然の宝庫“プリズン島”へ向かいました。
『普段出かけたことがない子供たち2人』
このような状況の子供たち2人の立場なら、みなさん自身はどのように感じると思いますか??
自分は楽しんでもらえるかな!と思っていました。
しかし、ボートに乗った2人はもっと暗くなってしまったのです。
同じボートに別のグループでスペイン人がいたので事情を説明すると、2人にお菓子をくれました。しかしそれすら食べません。
本当に全く心を開いてもらえませんでした。
こっちの人は貧しいけど本当に楽しく生活をしている。それなのに自分みたいなやつが同情で連れていってしまったから、2人を傷つけてしまったかもしれません。
しかし、
『絶対今日1日楽しい想い出を作る』と覚悟を決めました。
子供たち2人を笑顔にできたのか・・・?
島についてからは、
・とにかく子供たち2人に楽しんでもらいたい
・コミュニケーションをとりたい
・一緒に思い出を作りたい
この一心でした。
少しずつ海に入ったり、写真を撮ってもらったりしたら心を開いてくれました。それでも満面の笑みには程遠かった。
このあたりから“バッグを持ちたい”って言ってくれたり、話しかけてくれるようになりました。
自分が引き寄せれば隣に来てくれるけど、普通に写真を撮ると間に隙間ができてしまう。
“俺は子供2人も楽しませることができないのか・・・”
でも絶対にこの子たちに楽しんでもらいたかったから、本当にどうすればいいか考えた。
・カメラで写真を撮らせてあげる
・携帯を貸してあげる
・海で水かけをする
いろんなことをしました。
すると気づいたら、笑って歯を見せてくれたのです!!!
本当にうれしかったです。この後はもう一気に距離が近づいて、2人が手を握ってきたり、“肩車して”“向こう行こう!”とか言ってくれました。
きっとこういうこともしたことがなかったのだと思います。
帰りのボートの時には周りからもびっくりするぐらい仲良くなれていて、スペイン人や別の国の方が
“You are nice father‼”
と言ってくれました。心の中でガッツポーズ。涙目状態。
本島についてからはベタベタくっついてきて、たくさん笑って完全に心を開いてくれました。
子供たちから学ばせてもらった事
戻ってもクタクタになるまで一緒に遊んでいたのですが、そしたらどんどん他の子供たちが見に来たのでみんな見ている子を呼んで一緒に遊びました。
そこにもいろんな子供がいました。しかし、英語ができる方に子供たちの事を聞いてもらったら、
“みんな両親はいない”
と言っていました。
・靴を履いていない子
・学校に行けていない子
・自分の家がない子
・飲み物、食べるものがない子
・4、5、6歳ぐらいの年齢なのに自分で食費を稼いでいる子
日本では考えられない子供たちがたくさんいました。
しかしこの子たちみんな躊躇なく【ハッピー】というのです。それも本当に嘘偽りなくいいます。
そして、『幸せって何???』と子供たちに聞きました。
・みなさんならなんて答えますか??
・この子供たちはなんて答えると思いますか??
子供たちの答えは、『・・・・・・・・・・・・』答えが返ってきませんでした。
幸せじゃないと思ったことがないから、幸せとは何なのかを考えたことがなかったのです!!!
この国に来ることがなければ、この子供たちと会うことができていなかったら、
『生きる事とは』
『幸せというのは』
について、ここまで考えることはなかったと思います。
・自分が島に連れて行ったことがよかったのか
・子供たちがどんな風に感じたのか
正直わからない部分もあるけど最後にはここまで心を開いてくれて、笑顔になってくれて、自分も笑顔にさせてもらえて本当にうれしかったです。
【笑顔は世界共通言語】
何か自分にもできるのではないかと思い、島へ連れて行ったわけですが、それ以上に大切なたくさんの事を子供たちから学ばせてもらいました。
本当の国際協力・難民支援とは何なのか・・・
この経験がすべてではないのですが、
“物をあげる”
“お金を寄付する”
このような活動で助かる人、助けられる人は間違いなくいます。
しかし、根本的な問題を解決しない限り、“このような問題が解決されることはないのではないか・・・?”
という事を自分は感じました。
そして現地の子供やその他大勢の方たちは、
“自分たちのことを貧しいとおもっていない”
“幸せじゃないなんて思ったことがない”
全員が全員ではないと思いますがこれに尽きると思います。
自分ができることというのは本当に僅かなことかもしれません。
しかし心から、【笑顔のすばらしさ】を感じました。
世界中たくさんの人を笑顔にすることができたらそれが国際協力・難民支援に繋がるのではないかと思っています。
「この経験を通してどのようにしたいのか・・・?」
アフリカで感じた事・見た景色・想いをたくさんの人に届けるために、
を創設しました。
世界には全く違う概念、価値観を持った人がたくさんいると思います。まだまだ自分が観た世界も狭いと思いますが、本当に笑顔って素敵だなと思いました。
という形でお伝えさせて頂いた連載コラム第2弾いかがでしたでしょうか。
ぜひ次回も楽しみにしていただけたらなと思います!
小河研太
▼次の記事はこちら▼