▼初めに読んでおきたいコラム▼
将来アフリカで活動したいから、英語の勉強でTOEICと、あとは何の資格を取っておこうか。
と、お考えのアナタ!声を大にして言わせてください。
そんなもの全く役に立ちません。
語学力や資格の前に必要な能力があります。
それは・・・突破力です。
突破力とは何か、Google先生に聞いてみましょう。
突破力とは、難関や壁にぶつかった時、その壁を乗り越える力のことです。
参考:MIRRORZ
このスキルがあるとないで、アフリカでの活動が大きく左右されるといっても過言ではありません。
なぜなら文化や経済環境、法律まで日本とは全く違うアフリカの地では「壁」と感じることが日常茶飯事で起こるからです。
例えばこんな状況だったら、あなたはどうしますか?
- ボランティアの活動先に行ったら求められてなかった
- 日本からアフリカに送った商品が盗まれていた
- 会計がなんか合わないなと思ったら社員がくすねていた
これは全て私が経験した本当の話です。
日本の常識ではまず起こりえないようなことですが、正直こんなことが結構な頻度で起こってしまいます。
アフリカ歴5年で、元青年海外協力隊、現在はベナン人と一緒に会社とNPOを経営している私が、これからアフリカで活動したいと思う方に磨いておいて欲しいスキルは、この突破力になります。
今回は僕が実際にアフリカで突破力が必要だった事例や、どうやって突破力を磨くのかについてお話をしたいと思います!
突破力の具体例
ではまず、こういった壁に対して突破力がどのように対処されるのかをお話したいと思います。
先ほどの例で出しました
「ボランティアの活動先に行ったら求められてなかった」
について詳しくお話していきましょう。
これは私が青年海外協力隊としてルワンダに派遣された時のこと。
青年海外協力隊については、JICAのホームページを参考にしていただけるといいのですが、一言でいえば途上国に対するボランティアプログラムです。
一人一人のボランティアにはここの配属先で、このような仕事をしてくださいね。というざっくりとした要請が割り当てられています。
例えば、「〇〇学校の理数科教師として学生や先生の理数系教科のクオリティ向上支援」といった形です。
私の場合は、「市役所にて、小規模ビジネスを行なっている組合支援」というものでした。
しかし、実際に配属されてみると同僚からは「今忙しくて、君に仕事を割り振る時間がない。8月まで待っていて欲しい。」と言われました。この時は5月です。つまり3ヶ月間は仕事がない訳です。それでも何とか仕事をもらおうと聞いてみると、「今正直そこまで困っていないから、やってもらいたいことはない」と若干キレ気味に言われてしまいました。
ボランティアって相手に求められているからやるっていうのが前提のような活動じゃないですか。そこで「ぶっちゃけやってもらいたいことはない」と言われてしまったら、どう思いますか?
中にはそこで落ち込んでしまったり、ムカついてしまったりするかもしれません。本当にそういったことが理由で任期短縮をして帰国してしまう協力隊の方もいます。
ここで突破力があると、例えばこういう行動に出ます。
私は、習いたての現地語を使って、僕の写真をはめ込んだ名刺を作りました。
「私はこのエリアで働くことになった日本人ボランティアです。何か困っている方連絡ください。」
と、電話番号付きのものを作成しました。しっかりした名刺を作るお金はなかったので、A4のペラペラ用紙に白黒で印刷し、これをひたすら道ゆく人に配りまくりました。
ルワンダでは、外国人がこんなことは絶対にしないので、みんな珍しがってもらってくれます。その数1ヶ月で1000枚以上!!
電話も鳴りまくりです!が、99,9%がイタズラ電話でノイローゼになりかけました。ですが、最終的にはそこに連絡をくれた一人のルワンダ人と2年間支援先として一緒に仕事をすることになるのです。
このように、日本ではありえないようなトラブルに対しては、ありえない方法で突破する必要があります。では、日本にいる間にこの突破力を磨く方法はあるのでしょうか?
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