世界で一番命の短い国「シエラレオネ共和国」に挑戦するNPO法人アラジとは?

世界には、叶えたい夢を描いても、貧しさ故にチャンスに恵まれず、実現までのステップを平等に踏むことのできない子どもたちがたくさんいます。1日1$以下で生活する人たちは世界に10億人以上、そのうち6人に一人が極貧状態(Ultra Poor)であると言われています。時に世界で一番命の短い国と揶揄される西アフリカのシエラレオネ共和国では、国民の70%以上がこの極貧状態に直面しており、6割の人たちが働きたくても指定職につくことができないという状態にあります。

下里さんとテイラーさん

はじめまして、NPO法人アラジ代表理事の下里夢美です。私たちは、「誰もが自分の夢を実現するためのステップを踏むことのできる世界」をビジョンに、日本で、そしてシエラレオネでただ一つの民間ベースのNGOとして、2014年に日本における啓発活動を開始、2016年より現地の魅力を日本に発信するべく、アフリカの布を使って12名のテイラー(仕立て屋)の収入を支えるプロジェクトに取り組んでいます※2016年7月7日NPO法人化

アラジのロゴマーク

今回の連載では全3話にわたって、シエラレオネに挑戦し続けることの難しさや、現地で体験したリアルな珍事件、シエラレオネの人々と仕事をする上での付き合い方など、面白話しも時に交えて、赤裸々に生の声を連載していきたいと思っています!

シエラレオネ共和国とは?

シエラレオネ共和国は、西アフリカの西部、大西洋岸に位置する共和制国家で、人口約730万人ほどの小さな共和制国家です。貧困の要因は様々ですが、1991年~2003年まで続いた内戦や、2016年に大流行したエボラ出血熱などの影響で、現在も平均寿命は約50歳(WHO世界保険機構発表)「世界で一番命の短い国」と言われています。

シエラレオネの地図

シエラレオネ共和国
首都:フリータウン
人口:739万人
面積:71,740km2
公用語:英語(クリオ後)
宗教:イスラム教・キリスト教
通過:レオン(Le)

 

シエラレオネの国旗

シエラレオネの国旗

 

国名は、ポルトガル語のSerra Leão(ライオンの山)をスペイン語に翻訳したSierra Leónに由来すると言われており、緑色は農業、山、ダイヤモンド等の天然資源を、青色は 天然の良港であるフリータウンを、そして白色は平和と正義を表しています。




シエラレオネに挑戦することの難しさ

今回の連載を担当することになった、NPO法人アラジの下里夢美です!私は、山梨県笛吹市に生まれ、山梨高校を卒業後は、桜美林大学LA/国際協力専攻にて国際協力を学び、卒業後にアラジの活動をスタートさせました。現在26歳で、はじめてのシエラレオネ渡航は24歳の時でした。

下里さんとシエラレオネの子供たち

日本で民間ベースでNGO活動をしている団体がなく、継続して支援していくことはとっても困難なように思えたシエラレオネでの挑戦。しかし、なんとか周りで応援してくださるサポーターの皆さんのご支援あり、現在までに4度の現地活動ができています。

シエラレオネの街並み

シエラレオネに挑戦することの大変さはたくさんあります。まず、アフリカはアジア地域と違って物理的に距離が遠い。20本以上のワクチンを接種しながらも、毎度往復20万円以上の航空券で3か国経由しながら、やっとシエラレオネに辿りついたと思ったら…

ルンギ国際空港

なんと、首都のフリータウンとシエラレオネ唯一の国際空港「ルンギ国際空港」が湾で隔てられているのです!笑

世界一「不便な空港」

飛行機の時刻表

シエラレオネの国際空港の案内ボード。一日3便程度しか飛行機が飛びません。「Cancelld」の文字が4つ縦に並んでいます。おかげで私は3度自分の乗る飛行機が欠航しました。

さらに、ルンギ国際空港から20分ほど凸凹の道を進み、フェリーターミナルへ。荷物を担いで、びしょびしょになりながら船を乗って海を越えなければなりません。

シエラレオネの港の風景

フェリーターミナルでフェリーを撮影しようとしたら勝手に写真に写ってきた兄ちゃん。「2,000リオン(約30円)俺によこせ!」と言ってきました。笑 ここは現地マネージャーと顔を見合わせ笑ってスルー。

荷物を頭で運ぶシエラレオネの男性

基本的に優しい性格で協力的なシエラレオネ人。いくらかお駄賃をあげて荷物を運んでもらうのはアリです。レシートとかでないから後々困るんですけれど…笑

きっかけは「夢ちゃんの着ているドレスを私にも作って!」の一言。アパレル知識0の私が「Made in Sierra Leone」途上国ブランドを作るまで。

アラジのソーシャルビジネス

2018年のミッションは、首都:フリータウンのテイラーストリートで働く、12名のテイラーの収入を支えること。

シエラレオネでどんな活動ができるか調査を続けていた2016年。たまたま滞在しているゲストハウスのすぐ近くに、仕立て屋さんが密集しているエリアがあり、そこでアフリカの布を使ってドレスを作って、SNSに投稿したことがきっかけでした。

シエラレオネ発の洋服

ドレスを作ってくれたアルサイン、今ではとっても仲良しな友達であると同時に、よきビジネスパートナーです。彼の夢はいつか日本に行くこと!

テイラーのシエラレオネ男性

極度の貧困が目立ち、なかなかシエラレオネならではの魅力を発信することが困難なように思えたとき、目に入ったのは鮮やかなアフリカの布たちでした。

布を持ち微笑むシエラレオネ男性

植民地時代よりもずっと前、解放された奴隷たちの最終目的地となっていたフリータウン。そして茶色の服しか着ることの許されていなかった植民地時代を経て、彼らが身にまとう色鮮やかなアフリカの布は、人々の希望と解放が表現されているようでした。

現在は、ベテランテイラーと一緒にビジネスをし、若手テイラーを指導していく過程で、新たに職のないホームレスの女性たちにも研修をしていき、シエラレオネの人々の収入を支え、そして日本にもその魅力を発信して行くことが私たちのミッションです。

ネクタイを持つ下里さんとシエラレオネ男性

「雇用」や「支援」ではなく「応援」がしたい

私たちは彼らに機会と材料与え、雇用をするのではありません。いずれは「就労支援」から脱却し、彼らと対等にビジネスができる仕組みをつくっていきます。

お金やモノ、機会の提供を続ければいつか国は発展していくだろうけれど、発展のお手本として日本はロールモデルにはならないと考えてます。アフリカの布を使って、日本では主流ではなくなったテイラー(仕立て屋)さんたちの収入を支え、商品開発の過程で一緒に成長していくこの取り組みは、シエラレオネの文化を保存する活動であるとも思っています。

シエラレオネの女性たち

 

 

 

 

 

次回は、現地で突然起こった大火事と「現地の人々との意外な価値観の違い」ついて連載していきたいと思います!

次回→「大火事発生!シエラレオネ人の意外な価値観とは?」-世界で一番貧しい国「シエラレオネ共和国」でアフリカ布を使って就労支援に取り組む、ただ一人の日本人女性起業家連載②

▼次のコラムはこちら▼

 

NPO法人アラジ公式HP

アラジ代表ブログ「シエラレオネの歩き方」

世界にただ一つのMede in Sieera Leoneのネットショップ