
なんで?何をしに行くの?
これは私がよく聞かれる質問です。
私は高校2年生になる直前の春、学校のスタディーツアーでアフリカ大陸北部にあるエチオピアという国に渡航しました。
それは一週間というとても短い旅でしたが、私の人生を大きく変えてしまったのです!
エチオピアは私が思っていたより遥かに「発展」していました!
アフリカというと発展途上国のイメージがある人が多いと思います(これを読んでいる人はあまりそう思ってないかもしれないけど...)私も実際に行ってみるまではそういうイメージしかありませんでした。
だからか、自然とエチオピアに行ったら、先進国から来た私たちが何をできるかを見つけるためにエチオピアに行くものだと思うようになっていました。
しかし、実際は全く違ったのです!
エチオピアを援助するというどころか、私は彼らから学ぶことの方が多くて私は圧倒されてしまいました。
では現に、16歳の私にとってこのスタディーツアーはどのようなものだったのか、私は何をみて何を感じたのかについて書いていこうと思います!
16歳の私は、なぜエチオピアに行ったのか
まず、なぜエチオピアにいったのかという質問に答えるとするならば、興味があったからとしか言えません。
アフリカの人を助けたいとか、将来アフリカに携わる仕事がしたいと行った目的がはっきりとしている訳でもなく、ただ単に自分の知らない世界をみてみたいという漠然とした考えしかありませんでした。
父の仕事の都合で中学校時代をタイのインターナショナルスクールで過ごしたということもあり、海外には興味がありました。
しかし私はタイに住んでいた時に、旅行した東南アジアの国々と日本にしか行ったことがなく、アジアを抜け出したい!といつも思っていました。
そこで学校でエチオピアスタディーツアーに行きたい人に応募がかかったので、私は「絶対に参加する!」と心に決めました。
スタディーツアーの内容
そんなスタディーツアーは一体どのようなものだったのかについて紹介します!
このツアーは、日本にいる時から始まっていました。
学校では事前学習を行いプレゼンテーションをしたり、JICAの方や日本にいるエチオピア人留学生にお話を伺ったりしました。
実は去年は治安の悪化によって実行できなかったのですが、行く予定だったメンバーの1人が提案したエチオピア産のコーヒー豆を使ったクッキーの販売も行いました。
それに加えて、訪問先の孤児院へ寄付するための古着や古本を高校で集めました。
こうして準備万全でエチオピアに向かいました!
今回のスタディーツアーはJICAエチオピア事務所の方々が、メインとなって企画をしてくださいました。
そのおかげもあって、JICAの方々が携わってきた工場や小学校などの施設を見学したり、アフリカ在住の青年海外協力隊のみなさまと交流する機会を設けていただきました。そのほかにも孤児院や伝統工芸品の制作現場を訪問したりしました。
中でも一番印象深かったのが、高校1日留学です。
これは現地の高校に1日だけ、体験入学をさせていただくプログラムです。
1人につき1人パートナーがつき、その子のスケジュールと同じ生活をしました。
エチオピアの教育を肌で実感し、自分と同い年の子たちが一体どのような生活を送っているのかを知ることができたとても貴重な体験でした。
これらのプログラムの詳細や私が感じたことは次の記事で詳しく書きたいと思います!
エチオピアってどんな国?
エチオピアはとても「発展」しています。それも日本よりもです。
エチオピアは今でも最貧国の1つです。
ではなぜ日本より発展していると言えるのでしょうか。
エチオピアは一見すると発展途上国ですが、人々の熱気、優しさ、そして人情に溢れている国です。
そして何と言ってもみんなが自分の人生を楽しんで、誇りを持って生きているのです!
羨ましい!
私は彼らの生き方に惚れてしまいました。
自分が人生の主役なのだから他人の目ばかり気にしていられない!
そう思うようになりました。
もしかしたら物質的にはまだまだ豊かではないかもしれません。
でも彼らの心はとても豊かでした。
幸せのかたちは人それぞれですが、彼らの方がもっと日常的に幸せを見つけているような気がしました。
エチオピアの人はみんな一緒にご飯を食べます。絶対に一人で食べるようなことはしません。
誰かと比べて自分の方が優っているから幸せなのではなく、みんなが一緒に居られるから幸せと教えてくれました。
エチオピアはそんな魅力と幸せに満ちた国なのです!
だからこそ、私に出来ることってなんだろう?
しかし最貧国の人たちがなんの苦労もなく幸せに生きているわけではありません。
短い旅の中でも、たくさんの問題を目の当たりにしました。
例えば、中心街から少し離れたところに行けば、薪拾いをしている女性がたくさんいます。彼女らはそれを売って生計を立てているのです。腰が曲がってしまうほどのの重労働をして、それでもスズメの涙ほどのお金にしかなりません。
私は今まで薪拾いが職業になるなんて思ってもいませんでした。彼女らは自分に出来る精一杯のことをしてなんとか生きていました。
想像もできないほど過酷な生活をしている人がいる。
そんな当たり前のことなど分かってる、と思っていました。
他人から聞いたり、画面上で見るのとは全く違う、その人たちから溢れ出ている生命力に言葉をうばわれました。
しかも私が訪れたのは、エチオピアの首都アディスアベバという国内で最も発展している都市だけです。
見えていない問題も山ほどあると思います。
でも彼らは、その中で生きる活力を見つけて楽しんで生きているのです。
私はそのことを思うといまだに涙が出てきます。
こんなに恵まれているのに、なぜ何もできないのだろう。
私は、どんな状況にあっても幸せが見つけられるような世界になってほしいと思っています。
生きている人全員が自らの人生に誇りを持って生きるべきです!
そしてこれを読んでくださっている、あなたのすぐ近くにも幸せがあることを忘れないでほしいです。