アフリカ人によるアフリカ発展
Africa by Africanは日本語にすると、アフリカ人によるアフリカ発展です。
噛み砕くと、アフリカ人自身で作り上げるアフリカは、アフリカ人の為のアフリカになるという考え方です。
そしてその成功したアフリカ人に鼓舞されるように次なるAfrica by Africanの挑戦者が生まれていくという流れです。この流れが作れないとどんなに事業や人が成功をしても、バトンがそこで途切れてしまいます。
結局はアフリカ人と働くので、協力隊の時と変わらないと思われるかもしれませんが、それまではどうしても僕(支援者)→現地人(被支援者)の意識が潜在的にお互いにあるパートナーシップとなっていました。
Africa by Africanを理念にした関わり方は、本気で国を良くしたいアフリカ人とゼロから共に作り上げる事です。
ゼロから作り上げるということは、苦しい時はご飯を食べるお金も無かったり、明日の生活費を稼ぐのに必死になることも全て共に共有し、乗り越えるのです。
日本の税金からお金がもらえたり、NGOやコンサル企業からお金をもらって手助けをするのではなく、同じ環境で働くのです。
これをやる事で、自然と僕(支援者)→現地人(被支援者)という感覚はなくなり、同志として働くことが出来るようになることが分かりました。
そしてゾマホンはそれを立証する為に、日本人ですら安定的だと認める大手企業を退職し、自らがAfrica by Africanの体現者となるべく３年間、今も共に奮闘しております。
まだまだ発展途上ではありますが、３年間彼とゼロから、時にはマイナスからプラスに変えなければいけない状況を一緒に乗り越えた事は、僕自身の大きな財産となっており、僕の好きなアフリカがアフリカらしく発展出来る可能性を感じています。
次世代のAfrica by Africanとクラウドファンディング
そして既に次世代のAfrica by Africanへバトンは渡されております。ゾマホンの考え方に影響を受け、１年程前にベナンでは安定的で大手企業を退職し、共に働いてきたベナン人のジコという男性も、Africa by Africanの次世代の挑戦者として立ち上がっております。
彼はベナンで作れるはずのヨーグルトが、外国からの輸入品であったり、外国人経営者によるものである事に問題を感じていました。
そして彼自身が最初のベナン人ヨーグルト生産の成功者として市場を変えたいと決意します。
当団体の理念に沿っていること、彼自身も既に身銭を切ったり、人生を捧げる覚悟があることを考慮して、クラウドファンディングにして資金調達を実施させて頂きました。
人生を賭けて挑む！ベナン人が国内問題をヨーグルトで解決したい
お陰様で目標を遥かに超えた金額を集める事が出来、現在ベナン人によるベナン産のヨーグルト生産に向け動き出しております。
恐らく彼の挑戦や成功していく過程をみて、さらに次の世代のAfrica by Africanの挑戦者が生まれ、このバトンが続くことで、長期的には援助や外資に頼らない真のアフリカ発展に繋がるのではないかと感じています。
おわりに
３回に分けて連載させて頂いた【僕が東証上場企業勤務と結婚と大学院進学をやめ、アフリカで働く理由】はこれで終了となります。
世間一般の安定的なイメージを自ら手離し、この道を進む理由を周りに少しでもご理解頂く為に、アフリカ生活が長くなり、日々日本語力が落ちている中で、頑張って言語化してみました。
そしてこれだけ長々お話ししておきながら、ここまでの内容を全てを覆すようで大変申し訳ありませんが、結局一言でまとめてしまうと、「アフリカが好きだから」という単純な理由になってしまいます。
自分が本当に好きな人って理由を聞かれても、他人には明確な説明が出来なかったりしませんか？
だって好きなんだもん。
そんな曖昧な答えになったりしますよね。
僕のアフリカに対する想いはきっとそれと同じような想いです。
だって好きなんだもん。
この感情がある限り、僕はどんな事があってもアフリカで働き続けたいです。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました！
▼この連載を１から読む▼
内藤獅友（ないとうしゆう）
NPO法人AYINA副代表、株式会社Africa Network副社長
Twitter：@Naikel0311
Instagram：@africaman2018
