~お金の支援は出口のない支援なのか~活動の持続可能性とは?

火事で家を失ったテイラーさんたちが働くテイラーストリートの前は、大きな孤児院「ドンボスコ」があります。火事で家を失った家族は一時ドンボスコに避難していたのだけど、徐々にユニセフの建てたテント生活がはじまりました。

 

ユニセフのテントでは、男女が共に生活をすることができません。今回の火事で1年以上離れて暮らすことになったしまった家族を、私たちのテイラーの収入を支え、一緒にものつくりをしていく事業で、家を再建し、再び家族が一緒に暮らすことができるようになりました。

 

お見舞金を渡した私に、周りからは賛否両論がありました。けど、普段から私、ドンボスコの前で死にそうになっている孤児たちに、お金あげて食べ物食べさせてあげています。笑

私たちがお付き合いしているテイラーさんたちは、生活を順調に取り戻しはじめ、近所で困っている孤児に食べ物やお金の支援をするようになりました。近所で経済を回し、支え合い、シエラレオネの人々が自分たちの助け合いでちょっとずつよくなっていく。そんな未来を感じました。

 

私自身も、目の前で倒れそうな孤児がいたら、お金の支援をしています。最近日本では「Polca」、流行ってますよね。少額の支援をネット上で集めることができるアプリです。旅費だったり、医療費だったり、生活費もポルカやクラウドファンディングで集める人もいます。孤児やホームレスにその場しのぎでお金をあげるのはOKか?……正解という答えはないのだと思います。

 

シエラレオネの人々には政府からのセーフティーネットがないばかりか、何かにエントリーするチャンスもありません。私たちの活動ビジョン「誰もが夢への達成に向けて平等にステップを踏める世界」の、現実とはこういうことです。

 

小さなNGOやボランティアのあなたがいる意義。私たちは今一番困っている人を、いつだって見つけることができる

 

短期ボランティアで海外へ行く皆さん、ストリートチルドレンを若干煙たく扱っていませんか。前に出された小さなその手を、見て見ぬフリをしている人がほとんどだと思います。なんだか全然、対話が足りてない!本当は、彼らともっと対話して、彼らが今一番必要なことに手を差し伸べることが重要。

 

出会ったその日は食べ物の100円分くらい、食べさせてあげたらいいじゃないですか。それで孤児院に入れてもらえるよう、近所のスタッフを説得する。それだけで、救える命・変わる人生があると思います。

 

ただ今もっと素敵なことに、私たちが一生懸命孤児やホームレス支援の仕組みを作るまえに、地域の人たちで助け合える雰囲気ができていています。テイラーさん12名の収入を支えるこのプロジェクトは、この小さなコミュニティにちょっどずつ変化をもたらしています。

 

次回は、現地のテイラーさんと仕事をする大変さについて、赤裸々にお話しします。最終章です。

 

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