キーンコーンカーンコーン
今日も、コジマ先生のアフリカ大陸制覇のための「特別授業」がはじまります!それでは、先生よろしくお願いします!
今回紹介するのは「モーリタニア」という国です。
そんな国、知らない・・・という方がほとんどかと思いますが、実はこの国は私たち日本人にとっては非常に関わりの深い国なんです。
この記事の目次
1時間目、日本とモーリタニアの面白い関係
先日、先生が訪れた日本のとある漁港で撮影した写真をご覧下さい。なんだ急に?という感じですね。アフリカではなく日本の漁港です。いったい何でこんなところから今日の授業が始まるのか。その理由は次の写真を見ていただければわかります。
はい!ここ!!こんなところに「モーリタニア」を発見しました!!真ダコ(モーリタニア)!!
こちらはモーリタニア産の「タコ」です。機会があったら一度お近くのスーパーなどに売られているタコの産地を見てみてください。そこにもしかすると「モーリタニア」があるかもしれません。
実は、日本は世界一のタコの消費国!そして、そのタコのほとんどを海外からの輸入に頼っています。そのタコの輸入元として有名なのがここモーリタニアになります。
そう考えると、アフリカ、そしてモーリタニアがぐっと身近に感じられませんか?
ということで今回は、たこ焼きやタコの唐揚げ、たこ飯の「タコ」で有名なモーリタニアについて紹介していきます。
2時間目、モーリタニアの基本情報
【明日から使える】モーリタニア豆知識
正式名:モーリタニア・イスラム共和国
面積:103万㎢(日本の約2.7倍)
人口:430万人(2016年,世銀)
首都:ヌアクショット
言語:アラビア語、フランス語 など ※この国は他の西アフリカ諸国に比べても特に英語が通用しない印象でした
宗教:イスラム教
独立記念日:1960年11月28日(フランスより独立)
通貨:ウギア(MRU) ※1ウギア=約3円なので、3倍するとおよその感覚がつかめます
外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/mauritania/data.html
ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/モーリタニア
モーリタニアの国教
国の正式な名前、そして宗教でもわかるように、モーリタニアはイスラム教の国になります。
それは国旗を見てもわかることです。イスラム教のシンボルは「月」と「星」になります。このマークが国旗に描かれている国は、宗教がイスラム教であることが多いです。
イスラム教と聞くとそれだけで国に対して怖い印象をもつ方もいるかと思います。
しかし、実際に訪れてみると、そこにはイスラム教という言葉で決めつけてはいけない「モーリタニア」という魅力溢れる国がありました。
3時間目、モーリタニアの街を探検しよう!
では、今回はこのモーリタニアの中で先生が訪れた4つのまちを紹介します。
モーリタニアの首都 ヌアクショット
まず最初に紹介するのは、モーリタニアの最大の都市「ヌアクショット」です。
国際空港もあり、モーリタニアの空の玄関口になっているこの街。車中心の社会で、メインの通りは常にものすごい渋滞です。
人の数も非常に多いヌアクショット。道路の脇にはズラズラっとお店が並び、地元の人々でにぎわう様子があります。
車と人が入り乱れるガヤガヤとした街のお祭りのような雰囲気はなかなかの迫力があります。
首都ということもあり、街としても比較的発展しています。
これは地元の人に人気のレストラン「トップフレッシュ」で食べたプレートになります。
レストランやカフェもたくさんあるヌアクショットの街は、海に面しているので魚料理が食べられます。
これにコーラを頼んで、合計180ウギア(約540円)。味付けがほどよくサッパリしているので、ボリューミーなのに美味しくいただける一皿でした。
モーリタニアの最北の港町 ヌアディブ
ヌアクショットから北に500kmほど離れた、北の端にある半島に位置するのが、モーリタニア第2の都市「ヌアディブ」です。所要時間はバスで約8時間、600ウギア(約1800円)でした。
モーリタニアで2番目に人口が多いということで、こちらも街には活気があふれます。ヌアクショットよりも落ち着いた和やかな雰囲気があります。
そして海沿いの街のヌアディブの市場には新鮮な魚がたくさん並びます。
半島の先の方に行くと大きな港がありました。
海には漁船がたくさん停泊し、岸には大量の天日干しされた魚たちが。
海の街ならではの景色が広がります。(この街には難破船もあるみたいですが見つけられませんでした)
ちなみに、最初にご紹介したモーリタニアの有名な海産物であるタコですが、なんとモーリタニアの国では滅多にお目にかかることができません。
日本人は好んで食べるタコですが、ここモーリタニアにはタコを食べる文化はあまりないそうです。やっとのことで見つけたのは冷凍された小さなタコでした。
サハラ砂漠と人が共存する町 シンゲッティ
モーリタニアの大西洋側の街を2つ紹介しましたが、続いては内陸のほうに位置する町になります。「シンゲッティ」という小さな町です。
これまで紹介してきた街も、歩いていると砂漠地帯を感じさせる通りがあったり、砂っぽい乾燥した気候を感じたりすることはありました。
が、この町はまさに砂漠の中の町。砂漠の中に人々の暮らしがあります。
少し歩けば見事な砂丘の絶景が広がります。そのどこまでも続く景色には言葉を失う感動があります。
歴史的にも非常に重要な書物や建物が残るこのシンゲッティの町を含めたこのエリア一帯は、ユネスコの世界遺産に登録されています。特に有名なのがこちらの石造りのモスク(イスラム教のお祈りの場所)です。
今は閑散としたこの町が、その昔はにぎわう町であったことを感じさせます。
サハラ砂漠の大自然を肌で感じる町、シンゲッティです。
岩山の谷の緑のオアシス テルジット
最後に紹介するのは、シンゲッティで砂漠を思う存分感じた後に寄りたい、砂漠のオアシス「テルジット」です。
山々に囲まれた谷に突如現れる緑豊かなこの町は、それまでのモーリタニアのイメージを一変させます。
岩山を登るトレッキングも楽しめます。
山の上から眺める谷の風景もこれまた絶景です。そして、どこかにあるというオアシス。一人で見つけることは難しいので、行きたいという方はガイドをつけると良いかと思います。
砂漠の中にあって緑を感じることができるテルジット。
小さな町で交通手段も少ないので正直来るのはかなり大変です。
が、なんとそこには観光客向けのリゾート感のあるホテルがしっかりあるんです。秘境を楽しみたい方には是非おすすめしたいテルジットです。
※記事は次のページへ続きます。
4時間目、モーリタニア国内の移動方法
乗り合いバス
モーリタニアの国内の長距離移動では乗り合いバスを使用します。首都ヌアクショットから国内の主要都市へ向かうバスが出ています。
モーリタニアのバス乗り場は非常にしっかりしていて、行き先ごとに事務所があるので安心です。
事前に行き先を伝えてチケットを買います。
荷物代も含まれた値段が方面ごとに決まっているのでこれまた安心です。
モーリタニアは国内移動の際に身分証の確認が何度も行われます。安全上のチェックなので仕方ないのですが、中にはパスポートのコピーの提出を求められることもあります。
何枚か用意しておくことをオススメします。
また、イスラム教は1日5回のお祈りが義務づけられています。
バスで長時間の移動をする際は、お祈りのためにバスが停車をすることもあるので覚えておいてください。(これはイスラム教の国に共通します)
タクシー
小さな町に向かう乗り合いバスもあることにはあるようですが、一日に何本も出ることはないので、小さな町に行きたいときなどはタクシーを使用する方法もあります。
こちらは、特に乗り場も無く、値段も交渉次第という感じです。
列車
列車と聞いても特別珍し感じはしないという方もいるかと思いますが、モーリタニアの列車は特別なんです!
世界で最も長い??と聞いてもよくわからないかと思います。
プラレールでイメージすると、車両をつなげにつなげて最大なんと230両!
その全長は3kmにもなるというとんでもなく長い列車になります。
先ほど紹介した北の港町シンゲッティと「ズエラット」という内陸の町をつなぐのがモーリタニア鉄道です。
717kmにおよぶこの線路を走るのが、世界最長の貨物列車になります。
ズエラットには鉱山があり、採掘された鉄鉱石を港へと運ぶための輸送手段としてのこの貨物列車。そのため、ヌアディブ行きの車両は大量の鉄鉱石が積まれています。
が、帰り(ズエラット行き)はその車両が空になるわけです。そこに!なんと乗ることができるんです。しかも!無料です!!
時刻表は無く、その日によって出発時間が全く違うそうなので、早めに行って駅の待合スペースで待機するのがいいかと思います。
無料ですが、身分確認が行われます。この際、パスポートのコピーが必要になるので用意をしてください。
夕暮れ時は砂漠に日が沈む景色、そして夜は満点の星空が楽しめるこのモーリタニア鉄道の旅。
ですが、何点か注意事項があります。
①砂ぼこりがものすごい。
②ものすごい長時間移動になる。
シンゲッティからチュームという町までの500kmを約13時間かけてゆっくり進みます。ものすごく貴重な体験ができるこのモーリタニア鉄道の様子を詳しく知りたい方は是非、先生のブログを読んでみてください。
もっと壮絶な鉄道旅の様子が伝わるかと思います。
5時間目、モーリタニアに行く方法
飛行機について
日本からモーリタニアに行くには、飛行機の乗り継ぎを2回ほどしていきます。最後はモロッコからの飛行機でモーリタニアに入国するというのが一般的な空路になります。
もう一つの方法として、隣国のモロッコやセネガルからの陸路での入国も可能です。
西アフリカを安く巡りたい場合には陸路がオススメです。が、注意すべきことがあるので、そちらについてはまた別の授業でお話ししたいと思います。
アライバルビザが取得可能
モーリタニアへの入国にはビザが必要になります。しかし、日本のモーリタニア大使館ではビザの発行はしていません。モーリタニア到着の際に空港または国境で取得します。
30日の滞在で60USドル、もしくは55ユーロになります。
空港でのビザの発行審査の際は宿泊日数は、滞在先の宿の名前など、しっかりと質問をされますので、答えられるように準備しておきましょう。また、写真付きのビザになるので、笑顔を忘れずに。
補講、砂漠の国「モーリタニア」を見てみよう!
最後にモーリタニアがどれほど「砂漠の国」なのか、改めてアフリカ大陸の衛星写真の地図を見ていただきたいと思います。
こうして見ると、アフリカ大陸というのが大きく2色に分かれていることがはっきりとします。
一つは木々が生い茂る緑の豊かな土地です。もう一つが茶色でおおわれた大地です。
こちらはあの世界で一番大きい砂漠として有名な「サハラ砂漠」です。
写真で見るとわかるように、アフリカ大陸の北部はそのほとんどがこの砂漠地帯なんです。
モーリタニアもそうした砂漠の中にある国の1つです。
国が全て砂漠。
この事実を衛星写真で見てもなかなか実感がわきません。では、実際の景色はどうなのか。
モーリタニアの首都にあるヌアクショット・オムタウンシー国際空港に着陸する飛行機の窓からの景色がこちらです。一面砂漠!
車で移動をしても景色はずーっと砂漠!!
どこまで行っても砂漠!!!
そうです、砂漠の国。それがモーリタニアです。
ここで基本情報を振り返ってみてください。モーリタニアの面積は日本の国土のおよそ2.7倍です。それが全て砂漠。
世界最大の砂漠の大きさは私たちの想像をはるかに超えます。
ということで、今回はモーリタニアを紹介しました。
北にはモロッコ、南にはセネガルと有名な国に挟まれた無名の国ですが、観光地化されてないからこそのリアルなサハラ砂漠を感じられるのがモーリタニアです。
これからタコを食べるときは是非この国のことを思い出してみてください。