クラファン成功!感謝の想いとジンバブエの現状をご報告します。

16万円の支援獲得に成功!

こんにちは。
明治大学国際日本学部4年の石井麻鈴です。

 

前回、私がジンバブエで立ち上げたクラウドファンディングについてご紹介しました。

 

そのクラウドファンディングが、昨年末の12月31日に目標金額を上回る16万円の支援金をいただき、無事成功を収めました。

 

ご協力してくださった皆様、ありがとうございました。

 

このクラウドファンディングが成功したことにより、ジンバブエの若きリーダーSaymoreに支援金を渡し、彼が注力しているジンバブエの教育改善に使わせていただきます。

 

彼の設立したYoung Professional Educators in Zimbabweの活動を活発化させ、ICT教育、障がい者教育の改善、学校内暴力撲滅活動をより一層推進していきます。

 

クラウドファンディングで支援するSaymore

未熟な政府

まだまだジンバブエがどんな国かイメージできていない方、簡単に現在の状況をご紹介します。

 

まずは政治的な側面から。

 

2017年11月、ジンバブエの独立に貢献しその後40年間権力を握り続けたムガベ大統領が強制的に退任させられ、新しくムナンガグワ大統領が誕生しました。

 

2018年7月に2度目の大統領選挙があり、ムナンガグワ政権反対派の暴動を武力で抑え込み、死傷者が複数人でました。

 

私の働くUNDPでは公正な選挙を行うためにかなりアプローチしていたそうでしたが、まだまだ課題が多く残りました。

 

2017年の新大統領誕生の際、国民はムガベ大統領の悪政から解放され、未来に希望を持っていました。

 

しかし、蓋を開けてみると、ムナンガグワもムガベ政権にいた閣僚の一人で、大きな変化は期待できないのが現実です。

 

新大統領のムナンガグワ氏(左)と旧大統領のムガベ氏(右)

 

彼が2018年9月頃に国際社会の承認なしに勝手に導入した独自の通貨ジンバブエドルのせいで、経済が混乱。

 

ブラックマーケットが発生し、そこで価値の保障されたUSドルと価値の不安定な、ある意味ニセ札のジンバブエドルの交換が頻繁になされています。

 

その影響でジンバブエドルの価値は急落。

常に交換比率が変動し、一時は1USドルが6ジンバブエドルにもなりました

 

今は少し落ち着きましたが、それでもUSドルの3分の1以下の価値です。

 

路上で売るお土産や食べ物、洋服を買う際は、USドル、ジンバブエドル、モバイルマネーのEcocashの3通りの支払いが存在し、それぞれ値段が変わってきます。

 

例えば、アフリカ布のハンドバッグがUSドルで20に対し、ジンバブエドルとEcocashでは60。

 

ビジネスをする側も買う側もこの環境で生きていくのに必死です。

 

安定なんてこの国にはありません。
日々値段交渉。

 

しかし、こんな状態を目の前にしても、政府はUSドルとジンバブエドルの価値比率は1:1だと言い張ります。

何を根拠にそれを言えるのか、何か恐れているものがあるのか、はたまた自分のポケットマネーを増やすのに必要な口実なのか、甚だ疑問です。

 

スーパーマーケットでは、USドルで払ってもジンバブエドルで払っても、同じドルとして1:1の価値で扱われるので、多くの人はジンバブエドルを使います。

ガソリンの慢性的な不足

そのため価値あるUSドルの流通量が減り、輸入に差しさわりがでてきています。

 

最も深刻なのがガソリンです。

 

国内で石油は取れないため隣国モザンビークから輸入してるそうですが、取引はUSドルで行われる(ジンバブエドルは取引に値する信用がない)ので、この通貨が足りないとガソリンを買うことはできません

 

銀行も突然の独自通貨導入のせいで混乱し、キャッシュが減り、預金してる人もおろせない状態です。

 

キャッシュより使い勝手がいいので、モバイルマネーを使う人も多い現状。

 

つまり圧倒的に国にキャッシュがない

 

その結果、ガソリン不足が慢性的に起こり、人々の足である車が使えなくなることもしばしば

 

2019年1月初旬には1週間ガソリンスタンドのガソリンが空になったことで、あらゆる交通機関が営業停止を余儀なくされました。

みんな仕事そっちのけで、ガソリンを持っている人を探し回っていました。

 

ガソリンスタンドにあふれる車

インフレ再来

ガソリンがないと食料品など生活必需品の輸送にも影響します。
仕入れ量が不安定になることで価格は上昇。

 

インフレ再来…

 

実際2018年10月、バターは500グラム14$。
今は落ち着いて5$に。
私の大好きなトマト缶も9月は1.5$だったのに、12月以降は3.1$になってしまいました。

 

レストランで外食すれば30$は平気でとんでいきます。日本と一緒位ですね。

 

100gのスナックが6$、お皿が7$...高い...

失業率90%

そんなインフレ真っ最中のジンバブエ。
給料も上がれば生きていけますが、失業問題も深刻なんです。

 

ジンバブエ最大の貿易会社の調査によると失業率はなんと90%

 

フルタイムの仕事をもらえる人はごくわずかで、私が独自に取ったアンケートでは、70%の回答者が今の仕事が好きではない、またはキライではないけれどもっと給料の良い仕事がほしいと思っています。(平均給料は前回の記事で書いていますのでご覧ください。)

 

この失業の原因は、先ほども紹介した不安定な経済です。

これからのジンバブエ

かつてはアフリカの中で農業大国として名をはせたジンバブエ。

 

現在、経済面で大きな課題があるものの、若者が人口の67%を占めポテンシャルにあふれた国です。

 

人々もとてもフレンドリーで、教育を受けている割合も80%超えで他のアフリカ諸国と比べるとかなりよい数値。

 

賢いからこそ、ブラックマーケットで儲けようとする人や、南アやかつての宗主国イギリスに仕事を求め移住する人も多々。

 

問題を解決するには、どろどろした権力闘争をなんとかしながら、政府レベルで国を整えることが不可欠です。

時間は多少かかりますが、諦めずに市民の声を拾い上げ、外国からの投資を呼び込んでいくべきかと思っています。

 

経済をどう立て直すかは門外漢ではっきりと意見は言えないのですが、私のここでの役割であるボランティアの社会的インパクトの広報を通じ、より多くのジンバブエの若者にボランティア活動に挑戦してもらい、コミュニティを見て、経験値やスキルを上げ、未来の国創りに貢献してもらえるよう努めていきます!!

 

また近況をアップしたらチェックしてください!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

 

 

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