クラウドファンディングで350万円調達!デニム業界にデビューから一気に切り込みをかけた祇園涼介(ぎおん りょうすけ)、そしてAll About Africa管理人にして、法人化したTokyo Africa Collectionで取締役も務める稲川雅也(いながわまさや)
彼らは共に1995年生まれの24歳、そしてアフリカに魅せられ人生を突き動かされてきた者同士でもある。
そんなアフリカ若手の筆頭とも言える2人の対談第2弾!
「前回の第1弾では主にぎおん君のプロジェクト(ジャーニーアーマー、アフリカジーンズプロジェクト)そしてマサヤ君の取り組んでいること(Tokyo Africa Collection、AAA)にスポットあてて話して貰いました。いやー期待通りのトガッた発言聞けて、コリンは大満足です。」
前回の対談記事はこちら☟
「今回はお互いのプロジェクトを始めるに至った背景とか、アフリカに興味をもったきっかけ、そういった個人的な話をどんどん掘り下げていきます。やりたいことにあと一歩踏み出せない、そこのあなた、あなたの背中をぐんと押してくれる内容になっていますよ!」
経歴が濃すぎる2人の対談のファシリテーターを務めるは、Korinです。
二人がアフリカに興味を持ったきっかけ。
「そもそも二人がアフリカに興味をもったきっかけはなんだったの?まずぎおん君!」
「動物ですね(即答)実はカバが大好き。カバの論文とか書いてました。」
「え、そうなんだ!カバ研究してたってこと?」
「そうっす。大学自体は国際外交史の学科だったんですよ。でもそれ自体にはあまり興味がなくて、それよりカバの方に興味があって。だから、カバの論文だすことにして。」
「じゃアフリカの前にカバ系男子だったんだ!」
「(カバ系男子ってなんだよ)で、マサヤ君のアフリカのきっかけはボランティアだったよね?」
「そうすね、ボランティアメインというよりアフリカに行きたくなってその手段がたまたまボランティアだった、って感じかな 。」
マサヤの詳しい経歴はこちら
「なるほどね。じゃあ話を戻してぎおん君て本当はアフリカジーニストじゃなくて、若手カバ研究者だった可能性もあるんだよね?」
「あぁ、そうですね。 (笑)」
「いやまだどうなるか分かんないよね?ジーンズ履いてるカバ研究者になっていくかもしれないですもんね?」
「そうですね、ありえますね(笑)」
カバ入社から10か月で退社
「二人は24歳の同い年じゃん?就職(キャリア)の話しようよ。マサヤ君とぎおん君は同い年で、社会人だったら2、3年目でちょうど悩む時期でもあるだろうし、AAAは学生の読者も多いから、今まさにこれからのキャリアで悩んでる人もいると思うんだよね。」
「いいっすね。ぎおんさんのキャリア気になります。」
「ぎおん君はさ、総合商社を一年未満で辞めてブランド立ち上げてっていうまぁ面白いキャリアを歩んでいるじゃん。どういう生き方の軸があるのかなって。 だって総合商社の方が絶対に安定していただろうし、その中で自分の好きなことが出来ていたかもしれない。その中であえて独立して、どういうマインドで今いるのかなって。」
「まずアフリカで働くというのが就活している中でのキーとして自分の中であって。」
「あ、それで豊田通商なんだ。豊通ってアフリカ界隈でも有名でアフリカ53ヶ国に拠点があるんだよ。自分も就活してた時は見てたなあ(遠い目)」
「へぇぇぇぇぇぇぇ!(就活時アパレル業界のみ受けていた人)」
「んで面接ではとにかくカバの話だけして、そしたら面接通過して (笑)」
「カバ入社!?」
「そうです、カバ枠で入りました。カバ枠毎年1つはあると思うんで(笑)」
「いやいや、ないでしょ。(笑)」
「とにかくそんな感じでアフリカに行きたい!って想いだけで入社して。だから、割とすぐにアフリカに行かせてもらえるってどこかで思ってた。ところが、実際に配属されてみたら、うちの部署でアフリカに行くには会社のエースにならないとね。とか7年とか10年はかかるとかいう話で。そしたらもう自分が7年後もアフリカを好きかどうかさえわからない。普通に7年会社員続けたとして、自分のアフリカ熱がどうなっているかなんて全然想像もつかないし。ってなったら、もう自分で行こうって思うようになって。」
「自分もほぼ一緒。私は就活する中で、アフリカに仕事として行くために配属リスクと戦いながら数年居続けるより、自分で行った方が早いって思ったから就職辞めた。あとアフリカは新規事業になるから、ぶっちゃけ新入社員はアサインされないって言われた。まあそうだよね、有能な中途を使うよな、と。納得して自分で生きる道を選んだ。」
「なるほどねえ。二人とも今すぐアフリカと仕事するために辞めたんだ。(私はアフリカ旅に出たいって理由でそういえば会社辞めたな)」
「でもぎおんさん、じゃぁなんで10ヶ月も会社勤め頑張ったんですか?」
「それはジーンズ工場とやりとりが業務上出来ていたので、自分の中で会社辞めてやることと、いま仕事しながら出来ることとスピード感が変わらなかったので。」
「なるほど、辞めて進むスピードと、勤務しながらのスピードが変わらないなら、会社員やりながらのほうが効率良いよね。」
「そうそう、ただもう一本化しないとスピードが遅くなるってとこまできたので、辞めました。」
「ってことはいい意味で会社が利用できていたんだね。」
「機会損失を感じ始めた段階でやめたのか。まさに捨てる勇気。」
どんな社会人だったの?
「ぎおんさん、10か月だけだけど社会人の時ってどんな感じだったんですか?」
「正直煙たがれてたと思います(笑)ネクタイとかもしていってなかったりして、、。クールビズ期間ってのがあったんですけど。10月から急にネクタイになるんですよ。9月30日と10月1日のその1日の差の意味が全然わからなくて 、そんな一日で変わる!?暑い日はネクタイなしでよくないか?みたいなこと思ってました。」
「まぁでもどっかでね、スーツ着て、ネクタイしようって切り替えないとだめですよ!(珍しく正論)」
「いや、でも規則として『スーツを着て出社しましょう』っていう制度はないんですよ。それなのに、冬場にユニクロのフリースとかもこもこした素材のアウターきて通勤していたら『ビジネスマンぽくないね』って言われたりして。そういうのがしんどいなーって思っちゃいました。」
「合う合わないって絶対にありますもん。社会が合わないタイプの人っているもん。でも大学をちゃんと卒業しているのはえらい。そこ負けてるんでわたし。」
「もう完全に行く気はないんですか?」
「もう行かないないですね。あの空間がしんどい。 大学の時は生き辛さみたいなのはなかったんですか?」
「なかったですね。(きっぱり)」
「へぇ。いい仲間に恵まれたんですね!」
「いや、友達はゼロだったから、生き辛さもなくて 。」
「友達ゼロだったんですか(笑)」
「ゼロだったですね、僕アフロだったし。大学の時。」
「(アフロ…)じゃぁもう我が道を行くっていう感じで 、、。」
「我が道っていうか、ロマンっていうか…みんなアフロはするでしょ、みたいな感覚で。」
「確かにそうですねえ。(絶対しねえよ)」
ねえ、リスクってなんだっけ?
「でもまぁ、正直しんどかったですよ、会社にいる間もこの時間使えればもっと進められるのになぁーみたいに思うことが。」
「そうか、私は同じことを大学在学中に感じちゃったんですよね。この時間使いたいなっていう。勿体ないっていう感情がワーーーって。」
「お互い大学とか、会社っていう大きな所属場所を辞めるってリスクとか感じなかったの?」
「本来だったら辞めることのリスクを考えちゃってなかなか動けないんだと思うんだけど、私もぎおんさんも辞めることのリスクより、居続けることのしんどさの方が勝ってたってことなんだと思う。どっちがえらいとか、すごいとかじゃなくてただ単純に合うか合わないかっていう話。」
「そうそう。」
「だから『挑戦していてすごいですね』とか言われるけど、自分の感覚的には『嫌なことから逃げて続けてきて、いまの場所にしがみついている』っていうほうが近い。 私は社会的に弱い人間だと思います(笑)まじで」
「でも自分の中では一番リスクのない生き方がこれなんですよ。リスク取って会社を辞めているって感覚もなくて、会社にいることの方がリスクだと思ったから動いた。」
「何をリスクと思うかっていうのも結局のところは主観でしかないからね。」
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