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セネガルのお正月🎍
そんな電話が日本に住んでいるセネガル人の友人からかかってきた。
どうやら新年のお祝いをやろうと言うことだった。
そう、もうすぐセネガルでは大切な行事の一つ、Tamkharit(タマハリ)が行われるのだ!
タマハリはイスラム暦での新年を指している。
タマハリが行われる日=セネガルのお正月にあたるのだ。
セネガルの人達は1月1日よりもこのタマハリの時に新年のお祝いすることが多い。
セネガル流Tamkharit(タマハリ)
そしてセネガルの人達はセネガル流でお祝いする。
タマハリの日にはセネガルのクスクスThiere(チェレ)を食べる。
トウモロコシに似ている雑穀、ミレットから作られているため、日本でみるクスクスと違い、色は灰色である。
新年ということもあり豪華にお肉が入っているチェレを食べる家庭が多い。
ここにトマトベースのソースをかけて食べる。酸味があるものの、トマトソースとの絶妙なバランスでクセになる美味しさ。
普段は牛乳やヨーグルトをかけてチェレを食べるのだが、苦手と感じる人も多い。私も牛乳をかけたチェレは苦手だが、トマトソースをかけるとあら不思議!やみつきになるのだ.
みんなで囲んで食べるチェレは本当に格別だ。
タマハリはセネガル人にとって重要なお祭りの一つであるものの、セネガルで一番大きいお祭りであるTabaski(タバスキ)と比べるとやや大人しいお祭りである。
それでも、私はこのタマハリという行事が大好きなのだ。
まるでハロウィン! Tajabone(タジャボン)👻
さて食事もほどほどに子供達が大騒ぎで準備を始める。
なぜなら、Tajabone(タジャボン)に参加するためだ。
タジャボンに参加する条件はたった一つ。
女性は男装し、男性は女装するのだ。
これだけであなたはタジャボンに参加することができるのだ。
子供達は着替えを済ませるとお母さんにメイクをしてもらう。
なぜかみんな白塗りの顔になってしまうのはご愛嬌。
白塗りになる理由。それはよく分からない。
タジャボンのメイクと言えば白塗り以外、ありえないとお母さん達は豪語していた。
完成したら、近所の子たちと集まって街を練り歩く。
缶やジャンベを叩き「何かちょうだい!」と言いながら家を訪ねていく。
タジャボン、タジャボン〜と言いながら。
まるでハロウィンのようだ。
セネガルのハロウィンはイタズラなんてしない。
近所の家でダンスをして、これでもかと大人達を褒めまくって砂糖やお米、お金などをもらう。
最初はクスクス笑えてもあの手この手で褒めてくれるから、とっても嬉しい気分になる。
子供達からは、
・唇がセクシー
・髪がまっすぐ(セネガル人の憧れ)
・いつもニコニコしている
・声が小さい(褒め言葉なのか?)
等とたくさん褒めてくれる。
こんなに持ち上げてくれたら、なんでもかんでも欲しいものをあげてしまうおばちゃんに早変わり。
日本から持ってきたお菓子やお米をたくさんあげた。
孫ができたおばあちゃんになった気分だった。
タジャボンは子供達がメインであるが、大人で仮装する人たちもいる。
テレビでは仮装した人達が漫才をしたりダンスをしたりして笑いを誘う番組もある。
これが面白い。
夜10時を過ぎても太鼓の音とタジャボンと子供達の掛け声を聞くと、
新しい一年の始まりに胸を踊らせてしまう。
セネガル流ハロウィンに参加しよう!
今年は9月9日がタマハリである。
しかし、これはあくまで予定の日付であるので9月9日に行われるかは分からない。
なぜならば月の満ち欠けで決まるからだ。
基本、前後することが多い。
カレンダー通りに行われるのか分からないのもセネガルらしく面白い。
他のイスラム諸国では娯楽を自粛し新年を過ごすところもあると聞くが、ダンスや笑いで楽しく1年を清算し、そしてこれから1年を楽しく過ごそうとするこの国民性に惹かれるのは私だけではないはず。
今年はセネガル流の楽しみ方でハロウィンに参加してみてはいかがだろうか。