皆さんこんにちは。2 回目の執筆となります、Yuriko です。
前回に引き続きトーゴでの様子を皆さんとシェアできればと思います。
私とアフリカとの出会い、そしてトーゴから帰ってきた感想つづった
「何の取り柄もない私が西アフリカの小さな国、トーゴへ行ってみた。」
を読んでいない方はそちらもご覧ください。
アフリカに行って考えること、感じること、見ることは人それぞれですよね。それはポジティブなものもネガティブなものもどちらもあると思います。
前回の投稿で私は
「トーゴは笑顔にあふれた温かい国だった」
と書きました。本当にみんなフレンドリーで素敵な国だった、楽しかったと感じています。しかし、
トーゴのすべてを好きになれたわけではない。
それが本音です。今回はそんな、トーゴで見つけた少しマイナスな一面、私が少し心苦しくなった瞬間をシェアしてみたいと思います。
どうにかしたいゴミ問題
晴れた日は空が青くきれいなトーゴ。そんなトーゴの首都ロメではしばしばゴミの山やポイ捨てされたゴミを見ました。
中には車が通れないくらいゴミが積まれているところもあったりして、本当にどうにかしたいと思うことが何度もありました。
ゴミをポイ捨てするのが当たり前ということはトーゴ人たちが汚い環境で暮らしているのかと思ってしまいますが、決してそうではありません。
むしろきれい好きなトーゴ人が多くて驚きました。
まず、毎朝家の中を掃除することから一日が始まります。家の中を掃除するだけではなくて家の周りの赤土を掃いてとてもきれいにするのです。
赤土などで汚れるのが当たり前なので、汚れたらきれいにする、を繰り返していて尊敬してしまうほど。
ではなぜ町中にゴミがあるのか。
それは(当たり前ですが)ゴミをその辺に捨てる、または埋めるしかないからです。
私は滞在中、3 週間の中でたった 2 度だけゴミ収集車のようなものを見ました。大きなトラックに臭いものがのっていて水がそこから垂れているという感じ。
家庭のゴミは収集されるということは見ませんでしたし、私のホームステイ先の周辺はプラスティックも含めゴミは全て埋めているようでした。
綺麗な空や掃除を怠らないトーゴ人たちを見ていると、ゴミがなければとてもきれいな街になるのにと常々思わされる毎日でした。
日本人はジャポネではなくシノワ
これはとても初歩的なというか当たり前のことなのかもしれませんが、要するに
日本人の知名度が低く皆私たちを中国人だと認識する
ということです。
アフリカのどんな国に行こうとも皆さんそんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
まちを歩いているとトーゴ人たちによく、「ニーハオ」とあいさつをされます。もちろん中国語を話せるわけではなく私を中国人だと思っているからです。
あまりにも言われすぎて最後の方には「ニーハオ」と言われて「ボンジュール」と返すようにしていました。中国人ではなくとも無視はしたくなかったので。
ニーハオといわれる以上に心が苦しくなったのは、中国語をまねして馬鹿にしたように話しかけてくるということです。
そう話しかけられて、「私は日本人だよ」というと鼻で笑って去っていくのです。日本人のことを少し知っている人は日本人と聞くととても喜んで挨拶してくれますが、ロメで道端やマーケットで会う人たちは日本人と聞いても何だかわからないような顔をしていました。
一日のうちに 10 回以上そんな挨拶をされた日にはさすがに参ってしまって心が折れましたが、それと同時にいかに多くの中国人がトーゴを訪れていて(ビジネスをしていて)日本人がいかに少ないのかということを感じた瞬間でもありました。
子どもはハードすぎるお手伝いをするのが普通
トーゴの家族と過ごしてみて、「お手伝い」と呼んでよいのだろうかと思うような光景を見ることが何度もありました。
トーゴの家庭では子どもたちが家庭内で家事の手伝いをすることが当たり前のようです。
親と一緒にやる、子どもが手伝う、というなら理解できます。でも子どもに任せてそのまま、やらなければひどく叱る、というのはどうなのだろうかと目にするたびに複雑な気持ちになりました。
日本でイメージするお手伝いとはかけ離れた、まさに重労働。水を汲んで運んだり、大きなナイフを使って仕事をしたり……
10 代やそれより下の子たちに強制させるようなことではないと思うことをするのが普通で、あれを取ってこい、これを取ってこいと、はたから見れば親が子を使っているように見えてしまうくらいです。
でもそれが普通なのだとトーゴ人に言われました。家庭内に根強いヒエラルキーがあってそれがトーゴの文化なのだと。
ある日中学生の女の子に
「こんなに重くて大変なことを毎日毎週やって大変じゃないの?」
と聞くと、
「そりゃ見たら辛いのわかるでしょ。でももう慣れちゃった。」
とあっさり。
子どもたちがとにかく心も体も強くて、すごいなと思いつつ、体の小さい子どもに支障をきたすようなお手伝いはしなくてもよいのではないかと思ったのでした。
最後に
二回目の投稿はもう少し一般的なことを書くべきかと迷いましたが、自分が感じたことを素直にシェアするのも良いのではないかと思い切って書いてみました。
上に書いたようなことを見たり経験したりして、良い思いをしたわけではありません。しかしまさに今日、日本も含めて世界中で議論が行われている男女差やジェンダー、レイシズムについて考えるきっかけになったのも事実です。
今回は「トーゴを嫌いになった瞬間」を書きましたが、それでもトータル的にトーゴを好きになってしまった身です。
何度「これが文化なんだよ」と言われても呑み込めない部分もありますが、それも含めて触れながら、もっともっとトーゴのことを知りたいと思う私です。
次回はトーゴで見つけたこと、知らなかったことをシェアしてみたいと思いますのでお楽しみに。
最後まで読んでいただきありがとうございました。