小学校ボランティアで直面した「アジア人への偏見」との私の戦い

こんにちは!ギャップイヤーを南アフリカで過ごしていた内田光咲(うちだみさき)です。

 

前回の初投稿記事はこちらをご覧下さい!

 

2ヶ月間南アで地域に密着していると、楽しいことも嬉しいこともたくさんありましたが、悲しいこともありました。

 

今回は小学校での英語教育で何をしていたかの説明と、そのボランティア中にあった悲しかったアジア人差別と、それに対してどう行動したかの3点について書いていきたいと思います。

英語教育ボランティアで何したの??

私は南アフリカ・ケープタウンのGRASSY PARKという地域にある公立小学校で、1年生から3年生に英語を教えるボランティアを行なっていました。

 

Grassy Parkはケープタウンの観光地エリアから車で30分くらいのところにある、治安の悪いところです。どれくらい悪いかというと、ドラッグが流通していたり、ギャングスターの争いがあったり…Uberドライバーにもキャンセルされたりする地域です。

 

そんな地域にあるFairview Primary Schoolというところが私の活動地。

 

まず、クラスから子供4人から7人を別の教室へ連れていきます。そして、授業内容はボランティアに一任されていて、子供たちがほかのクラスメイトと同じレベルに到達できるような授業を自分で考えて実行していきます。

 

子供たちは英語のネイティブスピーカーですが、読み書きが出来ない子が多いのです

 

原因は多様なバックグラウンド。普通の家庭から来ている子もいれば、貧しい家庭から来ている子もいるからです。それは日本の学校でも言えることですが、やはり貧富の差が大きいケープタウンでは、教育レベルの差が日本よりも顕著に現れてしまいます。

 

そんな差を、先生の代わりに埋めるのがボランティアの役割でした。

授業での失敗

前回の記事で話した通り、私はジャーナリズム分野から教育に関わろうと、日本の面白いところをまとめた雑誌のようなものを作っていきました。

 

なぜジャーナリズムなのかと言うと、私自身、雑誌がきっかけで海外に興味を持ったので、親しみやすく同時に情報も得られる雑誌は英語教育にもぴったりだと考えていたのです。

 

しかし、自分の想像以上に読み書き能力に差があって読めるレベルとはかけ離れていたものを作ってしまったのです。読み書き能力が低いと言うことは事前に知っていましたが、“ノンネイティブの簡単な語彙で書いた文章なら読めるだろう”という勝手な日本人の価値観で想像してしまっていたのです。

 

ネットや本、テレビなどで形成された価値観で考えていた、自分の未熟さを思い知りました。

失敗に対して私がとった行動

実際に作成したテスト

 

私は準備していたものを使うのをやめ、得意の絵を活かして、子供たちのレベルにあったカードゲームを作ったり、どうすれば楽しく英語を学べるかを第一に考えた授業を行ってきました。

 

また、差を埋めるためには、一人一人何ができて何ができないかを見極める必要があると考えました。そこでまず簡単なテストを作り、それぞれの弱点を分析しました。

 

そして、次の日からはマンツーマンの授業!簡単な絵本を使ってリーディングを行ったり、間違いやすいアルファベットを書く練習をしたり、一人一人と向き合いました。

 

南アフリカの公立校の問題点として、「1クラスが大きすぎる」ということがあるので、先生の目が行き届かない分、私がフォローするということは、子供たちにとっても学びの質を向上させるために有効だったのではないかと思います。

 

 

1ヶ月間では本当に大きい変化を与えることはできませんでしたが、子供たちの小さな成長を見ることができました。bとdなどややこしいアルファベットが書けなかった子がかけるようになったり、音を繋げて単語にできなかった子が文章を読めるようになったり。

 

教育の経験なんて全くない私でも、目の前の子供たちに少しでも何かを与えることができたという感動は、一生の宝物です。

アジア人への偏見が…

嬉しいこともあれば悲しいこともある。そんな繰り返しの日々でした。

 

その中でも小学校で一番しんどかったのが、アジア人に対する悪いイメージ。

 

アジア人=中国人だと思われているということは知っていたので、別に言われても何も気にならないと思っていました。しかしながら、小学生が発する無知の言葉ほど棘があるんですよね…

Pixabay

 

とあるクラスを初めて担当した時、「日本から来たよ」と言っても、

「僕は中国嫌いだ!」

「チンチャンチョン」

「アチョ〜」

などの言葉や、目を釣り上げるジェスチャーなどの馬鹿にする態度を取られました。

 

真に受けてはいけないのですが、実際に言われるとすごく悲しかったです。

 

中国人とひとまとめにされることが嫌なのではなく、悪いイメージを持ったまま「中国人」と言われることが何よりも悲しかったです。

 

Grassy Parkは観光地でもないのでアジア人はほとんどいなく、カンフーや話し方のマネなどから考察するに、子供たちは映画やニュースなどによって作り上げられた“エセ・アジア人”のイメージを強く持っているのだと感じました。

 

無知な子供たちに素直に「嫌い」と言われることは、大人に言われるよりもグサッとくるものがありました。

偏見に対して私がとった行動

ただただバカにされて悲しんでるようなタイプではないので、アジアに対して少しでもいいイメージを持ってもらうために何ができるか考えました。

 

私が思いついたのは2つ。

 

1、メディアによって植えつけられたイメージをメディアで払拭する

2、子供たちにとって初めて触れ合う日本人としてリスペクトされる行動をする

 

まず1つ目、

 

悪いイメージを与えることができるのなら、いいイメージも与えられるはず!

 

そう思って、あるクラスで日本に関する「プレゼン兼英単語クイズ」を行いました。英語を教えることが私の役割なので合間合間に英単語クイズを挟みつつ、日本のテクノロジーや自然、文化など世界に誇れるものを紹介しました。

 

驚くことに、プレゼンの後はいつも特にバカにしていた子供たちの態度は一変。目を輝かせ、「これは何?」「日本行かなくちゃ!」などを言ってくれるようになりました。

 

2つ目に、

 

“初めて”出会う日本人として彼らに尊敬されれば、いいイメージを持ってもらえる!

 

と思い、日本人として彼らに何を伝えられるかを考えました。

 

そこで思いついたのが、小学生の頃から続けている私の日本人としてのアイデンティティ「書道」。南アフリカにも書道道具を持って行っていたので、実際に子供たちと一緒にやってみよう!と考えました。

 

実際に見たことのない筆、いい香りの墨、薄い紙…子供たちは磁石に引き寄せられるように寄ってきました

 

私は子供たちに「将来の夢」か「家族へのメッセージ」か「自分の好きなもの」を選んで書いてとお願いし、わからない単語は私がサポートしました。

 

初めての書道に戸惑いながらも、みんな生き生きと挑戦!

 

いつか大人になった時に自分の書いた作品を見て、私や日本やアジアの国のことを思い出してくれたらいいなと思っています。

これからアフリカに行く人たちへ

 

まだアジア人に馴染みのない地域や国はたくさんあり、いいイメージを持っていない人たちも少なからずいると思います。

 

そのせいで、アジア人差別を受けることも必ずと言っていいほどあると思います。

 

子供だけでなく大人も同じです。

 

私が日本人だとわかると30分間永遠と中国の悪口をいい続けるUberドライバーもいました。

 

しかし、「悲しい」「イライラする」「嫌い」という負の感情で終わらせず、自分なりの方法で「日本」の個性を伝えて欲しいです。

 

反対の目線で考えると、私たちがネットや本などによって「アフリカ=貧困」というイメージを植えつけられていることと一緒です。私も実際に触れ合ってみて、初めて自分のアフリカに対する考えが変わりました。

 

だから、差別的態度を取られても、少しでもいいので歩み寄ってみてください。

 

そして自分のアイデンティティーを活かして良いところを伝えてみて下さい!もしこれから出会う人たちが日本に興味を持ってくれたのならば、それはアフリカと日本を繋げる第一歩になると私は信じています!

 

(ただ、本物のレイシストには注意…)

 

英語教育プロジェクトの体験談をジャーナリズムインターンで記事にしているのでこちらもぜひ読んでみて下さい!