出口の見えない人々に向けて。2020年、アフリカ布ブランド「ゲヌ」始動!

自己紹介

 

はじめまして、「Gueneu(ゲヌ)」というアフリカ布ブランドをしています、宮村暢子(みやむらのぶこ)と申します。

 

大学を卒業後、OLとして働いた後、学生時代に訪れたセネガルでの経験が忘れられず、31歳で会社を退職してブランドを始めることにしました。

 

”ゲヌ”は西アフリカのセネガルの言葉で”出口”を意味します。出口の見えない人々に出口を作ることを目的に、売上の一部をセネガルでの職業支援に充てたり、暴力により傷ついた女性たちのための避難所の建設を進めたりする活動を行っています。

 

今回は、そんな私のストーリーをお話したいと思います!

 

セネガルへの興味は、女性の性器を切り取るという行為へのショックから始まった

少しシリアスな話になってしまうのですが・・・。

 

私がはじめてセネガルという国を知ったのは、ちょうど大学に入る前でした。遠距離恋愛の彼氏を長距離バスのターミナルまで見送りに行った後、そこから自宅に帰るまでの1時間、1人になった寂しさを紛らわすためになにか読む本が欲しいと思い、電車に乗る前に本屋で本を探しました。

 

そこで1冊の本が目にとまりました。

 

 

『切除されて 』と題されたその本は、

 

「7歳のあの日、私は『切除』された!」

 

と書かれた真っ赤な帯がついていて、表紙を飾る黒人の少女のうつろな瞳が目を引きました。ざっとあらすじを確認したところ、どうやら切除されたのは性器のようでした。読むのが怖いと思いましたが、散々迷った末、どうしてもそこから離れることができず、本を買って電車に乗りました。

 

FGM(女性器切除)については次回の記事で詳しくお話したいと思いますが、アフリカ・中東を中心に2000年以上前から続く慣習で、女の子の性器を切り取ったり、その後縫い合わせたりする行為のことです。

 

目的は地域によって様々ですが、多くの場合は一人前の女性になるための通過儀礼とされ、切除されていない女子には社会的にネガティブなレッテルが貼られてしまいます。『切除されて』は、セネガル人女性のキャディ・コイタさんが、自身の切除体験と強制結婚による苦しみ、その後の自立への道を綴った自叙伝でした。

 

※注:アフリカ・中東のすべての国で女性器切除が行われているわけではありません。

 

本の内容はとてもショッキングで、ときにはページを開いていることもできず、何度も泣きながら読みました。ですが、本には彼女のセネガルへの愛情が詰まっていて、きっとセネガルは素敵な国に違いないとも感じました。自分の目で見なければ分からない、という気持ちから、私はいつかセネガルへ行きたいと思うようになりました。

 

いざ、セネガルへ!

国際系の大学に入り、まわりの学生が留学を考え始める頃、私はセネガルに行くことを選びました。イギリスのボランティア派遣団体に申請し、セネガルへの渡航が決まりました。

 

海外経験もほとんどなく、英語もままならないのにフランス語圏のセネガルに乗り込んだため、最初から困難にぶち当たります。空港でほんの10秒ほど荷物を運んでくれた謎の男に言われるがまま、40ユーロも払いました(笑)朝4時に到着した空港は真っ暗で、とにかく怖かったのを覚えています。

 

空港に迎えに来たNPOのスタッフを名のる男性についていくものの、本当に彼がNPOのスタッフなのかも分からず、(結果NPOの人でした)、知り合いの誰もいない、危なっかしいセネガル生活がスタートしました。

 

セネガルは、エネルギーに溢れた明るい国です。道を歩けばすぐに友だちができ、人と人との深い繋がりを感じることができます。私はセネガルが大好きになりました。

 

この頃からモノ作りは好きで、スカートも現地で手縫いしました。

 

わたしをここに導いた、キャディさんとの出会い

セネガルに来て3か月が経ったころ、ふとキャディさんのことが頭をよぎりました。持ってきたキャディさんの本の最後に応援メッセージの送り先が書かれてあることに気付き、キャディさんに感謝と応援のメールを送ることにしました。

 

思いもよらず返ってきたキャディさんからの返信には、私の家にいらっしゃい、と書かれてありました。何時間もかけてキャディさんの家に行き、キャディさんの家で1週間を過ごしました。彼女は女性たちを守るために建設中だという避難所を見せてくれました。

キャディさんとはじめて会った日の夜(2011年)

 

彼女の作る避難所は、女性器切除や強制結婚、男性からの暴力に苦しむ女性たちを避難させ、そこで心のケアや職業支援を行い、自立を促すというものです。2012年には完成予定だった避難所ですが、20201月、久々に私が訪れたセネガルで見た避難所には、誰も避難できていませんでした。

 

屋根は修理が必要で、水道も電気も通っておらず、寝具も足りません。

 

60歳を超えたキャディさんは体調不良で病院通いが続いています。資金も底を尽きており、このままでは避難所が完成しないまま時間だけが過ぎてしまうと思いました。

 

アフリカ布ブランドの立ち上げのワケ

私は帰国して、20204月にゲヌを立ち上げました。

 

アフリカ布のブランドにしたのは、ただ可愛いものを作りたいという気持ちももちろんありましたが、商品にすることで売上を避難所の建設やセネガルの発展に使うことができたり、いずれは避難所で行う職業訓練のために商品の裁縫を役立てることができる(女性たちに仕事を作ることができる)と感じたためです。現在は日本で制作を行っていますが、ゆくゆくは現地で制作したいと考えています。

 

 

 

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これから

避難所は、2021年中の完成と2022年中の2~3名からの受け入れを目指しています。

 

また、避難所の建設支援とは別に、セネガルにおける失業者の職業支援として2020年10月から養鶏ビジネスを開始しました。

 

来年は新たな挑戦を沢山したいと考えています。活動仲間も募集中です!

 

アフリカ布ブランドに関わりたい方、セネガルでの活動に興味のある方、女性の自立支援に興味のある方など、ぜひ一緒に活動しましょう!

 

今後の記事では、FGMについての話や、養鶏ビジネスについてもお話する予定です!