こんにちは青柳直希(あおやぎなおき)と申します。
2021年12月現在、アフリカ・マラウイ共和国に在住しており、国際協力の仕事や一般社団法人A-GOALでの活動をしています。
今回は「日本とつながるマラウイの学校」を実現するするためにクラウドファンディングをします。
この記事の目次
マラウイついて -The Warm Heart of Africa-
アフリカ大陸の南東に位置し、タンザニア、モザンビーク、ザンビアと接する内陸国です。
南北に細長い国土は、日本の3分の1くらいの広さで、マラウイ湖が大きな面積を占めます。(琵琶湖の44倍の大きさと言われています。)
独立以来、対外戦争や内戦を経験していない数少ない国で、「アフリカの温かい心(The Warm Heart of Africa)」という別称を持っています。
マラウイの紹介は、InstagramやYouTubeで“マラウイチャンネル”として紹介しています。興味があれば覗いてみてください!
プロジェクトオーナー マックスウェルさん
今回、学校建設を始めたのは、マックスウェル(Maxwell)さんという方で、僕の仕事の同僚です。彼はアメリカの大学で博士号を取得しており、日本にも留学経験があります。
日本の教育方法を非常に尊敬しており、日本の教育をマラウイで広めていきたいという思いから、もともと働いていたマラウイの教育省を辞めて、今は日本の機関で働いています。
このプロジェクトの話を聞いたのは2年前。何気ない会話の中で、彼が将来の夢を教えてくれました。
それが「日本の教育をマラウイに持ってくる(Bringing Japanese education to Malawi is my dream)」ということでした。
そして、その夢のために自費で学校建設をしているとのことでした。学校の敷地を見に行くと、広大な土地にすでに校舎の壁が出来上がっていたのに、驚くとともに感激しました。
学校建設の課題
学校建設費用は、マックスウェルさん自身の給料から工面していたのですが、それだけでは足りないので、銀行からもお金を借りて、この学校の敷地や校舎の建設費用に充てているとのことでした。しかし、銀行から借りられるお金にも限界があり、僕が見に行った時には建設はストップしていました。
僕自身、彼の夢「日本の教育をマラウイに持ってくる」にはとても共感していました。そして、学校で学ぶ子ども達も見たいと考えるようになりました。そこで、彼の夢の実現のために僕も少しだけ学校建設で金銭的なサポートをさせていただくことになりました。
その後、2年が経って遂に2021年9月に1つ目の教室が完成しました。完成した教室を見たときは非常に感慨深かったです。2022年から1年生の子ども達がこの学校に通う予定です。次は講堂や職員用宿舎などを同じ敷地内に建設予定です。
写真で学校設備をご案内
◇学校名の由来
学校の名前は、Kahela Academy(カヘラ・アカデミー)です。“Kahela “という名前は、マックスウェルさんの出身の村の名前であり、今は彼のお母さんが村長を務められているとのことです。お母さんや育ててくれた村の人への感謝を込めて、この学校に”Kahela Academy“と名付けました。
◇学校の場所
マラウイの首都リロングウェに位置しています。リロングウェの大きなショッピングモール(Gateway mall)から車で約10分のところに位置しています。
◇小学校8室
1年生から8年生までの8つの教室を建設予定です。(マラウイの小学校は8年制です。)雨の日でも、風が強い日でも、授業を行うことができます。
◇講堂
子ども達が集まれる日本の体育館のような場所で、全校集会や子ども達が授業で学んだことを発表する場所です。今回のクラウドファンディングの資金は、主にこの講堂建設費用に使用します。
◇職員の寄宿舎
交通の便の悪いマラウイでは、遠方から通勤をして予定通りに授業を開始することは難しいです。先生達は平日に、この寄宿舎に滞在することで、授業や子ども達のための時間を確保し、より良い教育を行うことができるようになります。
◇運動場
子ども達が自由に遊ぶことができる運動場です。マラウイで一番人気のスポーツであるサッカーがプレーできるような広々とした場所を確保しています。
◇中庭
校舎の真ん中の敷地です。木をいくつか植える予定で、その木陰で子ども達が話したり、休んだりすることができます。
◇図書館
本や絵本を置いて、子ども達が本を読みたいときに、読める環境を作ります。
◇PC教室(ICT Lab)
マラウイの小学校では、パソコンを使った授業はほとんどないですが、子どもの頃からインターネットに触れることで世界を広げてほしいと思います。
学校建設の費用と今回の支援金の使い道
総費用:約700万円
*本プロジェクトで募る資金は、建設にあたって必要な資金の一部です。
*残額については、授業料や自己資産などでなんとか工面する予定です。
今回の支援金は、主に学校の講堂を建設する費用に充てる計画です。
この講堂では全校集会を開いたり、また子ども達の発表会など、他の人たちに対して披露をする場として使用する予定です。特にマックスウェルさんは、全国の子ども達が持ち寄った自由研究(発明品)の発表会もしてみたいと語っています。
マラウイでは、日本でも映画になった「風をつかまえた少年」(映画公式サイト)という話が有名ですが、他にもいろんな発明家の卵がいます。以前、マラウイチャンネルでもマラウイの青年発明家のお家に行ってみたという動画で発明家の卵を紹介しました。そんな新しい発明家の卵がこの講堂から生まれることを願っています。
なお、今回の寄贈先であるマックスウェルさんからは、今回寄贈する寄付金の受入とクラウドファンディングのストーリーに公表されることに関して同意をいただいています。
マックスウェルさんからのメッセージ
マックスウェルさんから日本の皆さんに向けたメッセージを紹介します。
このプロジェクトを支援する理由
僕たちは、この学校で世界基準の教育、特に日本の教育方法や教材を導入し、高い水準の教育を提供したいと言います。
また、日本とマラウイの交流の場所として、将来的には日本人のボランティア先生なども積極的に受け入れたいと考えています。そして、彼の夢である「日本の教育をマラウイに持ってくる」ということを実現させたいです。
僕自身が、彼の夢をサポートする他の理由としては、マックスウェルさんのような情熱を持った方の夢が叶うことが、今のマラウイにとって必要だと考えるからです。
マラウイでは、農村部の生活は過酷で、多くの人にとって夢を追うことも実現することも難しいです。「どうせここで生まれた自分なんて…」と夢を諦める方も多いです。だからこそ農村部出身であるマックスウェルさんが夢をかなえて、その姿を見せることが、「自分もできるのでは」という希望に繋がるのではと思っています。
その夢が詰まった学校で子ども達が育ち、この国のいろんな方面でのリーダーになっていく。そして、それがマラウイの成長に繋がっていく、そんな想いを僕自身持っています。
最後に
ここまで読んでいただいて学校のことを知っていただいたことに、本当に感謝をしています。
このプロジェクトは、マックスウェルさんという現地の方が中心になって進んでいるプロジェクトです。僕はあくまでもサポート役です。 現地のマックスウェルさんが中心だからこそ、この学校運営は持続可能性があると信じています。
「日本とつながるマラウイの学校」を実現するために、皆さんの温かいご支援のほど宜しくお願いいたします。