こんにちは、カワカミアヤです!
今回は、青年海外協力隊としての活動について、”MUSIC♪から食生活の改善を目指す!”をテーマに、日本人が作ったマラウイのための食生活改善ソングを紹介したいと思います!!
曲の紹介からこの曲が作られた背景、また今回は実際にアーティストの方にもコメントをいただいています。
ぜひとも最後までご覧下さい!!
この記事の目次
食生活改善ソング―Samala Moyo〜Take care your life〜
まず初めに、この歌のMUSIC VIDEOをご覧下さい!!
曲のタイトルは現地語であるチェワ語でSamala Moyo、英語では”Take care your life”という意味です。
作詞作曲は「掛け算ソング」で有名なTanakaさん
この歌を作ったのはJICA海外協力隊のマラウイ隊員、Tanakaさんです。
Tanakaさんは、普段はマラウイの小学校教育向上のためにボランティア活動をしています。
しかし、ボランティア活動の傍ら、マラウイのポピュラーな文化の一つである”音楽”に注目します。
「音楽によって、マラウイの人々にメッセージを届けたい!」
という思いから、なんとマラウイで歌手デビューを果たしたのです!
Tanakaさんの代表曲は、子どもの計算力向上のための「掛け算ソング(マラウイ語曲名:Tidziwe Multiplication)」などで、TVやラジオ、大型バスの中でも流れています。
この「掛け算ソング」は、マラウイの協力隊員によって、実際に小学校の授業でも導入されています。
実際に掛け算テストの点数が向上するなど、徐々に掛け算ソングの効果が現れてきているとのことです!
何故マラウイの食生活は、改善が必要なの?
以前マラウイのローカルフードについても紹介させていただいたとおり、マラウイの一般的な食事は上の写真のようなものが多いです!
しかし…
実はこの食事、調理の際に大量の塩と油が使われていることが多いんです!!!
スープというものが滅多に存在しないマラウイの食生活。
調理方法といえば揚げる・焼く・煮るが一般的です。
その際に、大量の油が使われるのですが、理由としては、
- マラウイの鍋はくっつくやすいので、くっつき防止のため
- バウラーと呼ばれる火鉢で調理をする際、温度を上がりやすくするため
- 単純にオイリーな食事に慣れてしまっているため
などがあります。
また、味付けについては、安価な塩と油が多用される傾向があります。
マラウイではカレー粉などの調味料からニンニク、しょうがなどの薬味は手に入りますが、高価なため手に入れられない人は、塩とトマトのみで味付けされていることが多いです。
そして、マラウイの生活に欠かせないのがティータイム。
ティータイムでは世間話に花が咲くわけですが、実はそのティーの中…。
大量の砂糖が入れられています!!!
日本でもティースプーンを使って砂糖を入れることはありますが、こちらのスプーンはカレーなどに使うあのサイズ。
しかも1杯どころでなく、2杯、3杯…
どんだけ入れるの!?
と突っ込みたくなるほどです。
と、そんなこんなで、マラウイの食生活では油・塩・砂糖を大量に摂取しています。
最近増えている生活習慣病
そんな食生活が一要因となり、マラウイでは糖尿病、高血圧などの生活習慣病が話題となってきています。
既に中等度〜高度肥満の人々も大勢います。
しかし、マラウイでは「痩せている=貧しい、病気を持っている」という考えがあり、「太っている=健康」というイメージが根付いています。
そのため、生活習慣病予備軍の方も大勢いますが、それを予防しようと思っても中々指導がしづらいのが現状なのです…。
MUSIC♪で食生活改善を目指す!!
そこで!!!
食生活改善のためのオリジナルソングが
出来ましたー!!!
伝統として、歌で何かを伝えていくことが多いマラウイ。
子育て、栄養、感染症…。
村ごとにオリジナルの歌があります。
今回はそこに注目し、塩・油・砂糖の大量摂取は良くない!という内容の歌が作られました。
PVの映像の中には所々油・塩・砂糖が食事に大量投入されている場面がありますが、その量は大げさではなく実生活の量と変わりません…。
ちなみに、このPVは実際に首都にある病院にて撮影されました!
撮影時の様子がこちら。
とっても本格的!!!
そして、今回は特別にアーティストのTanakaさんにもコメントをいただきました!!
ありがとうございます!
この曲がマラウイの若者たちに届いて、生活習慣を改善するきっかけになってくれたら嬉しいです。
Tanakaさんの他の曲はYouTubeでも公開されているので、ぜひ聴いてみて下さい!!!
マラウイの人の食生活を改善するためには?
日本では身近に手に入る健康の知識。
しかし、テレビやインターネットが全ての家庭に普及しているわけではないマラウイでは、自分で健康に関する情報を集めることが難しいです。
また、病院では、病気の“治療”を行なっていますが、患者数が多く、また医療者も知識に自信がないため、病気の予防のための“教育”まではできていないのが現状です。
この歌を通じて健康の知識がもっと身近に、そしてマラウイの人々みんなに届くと良いですよね。
また、マラウイでは金銭的な問題で食のレパートリーが乏しくなってしまうこともしばしばあります。
なので「塩・油・砂糖がダメなのはわかるけど、だったらどうすればいいの?」と困ってしまう人も。
そこで、JICA海外協力隊の栄養士隊員が、ある食材でどう工夫し調理するかのアイデアを伝えるため、クッキングデモも行っています。
実際に現地で生活していて大切だと感じるのは、知識として知ってもらうために、まずは健康に関する情報を広げること。
そのために、食生活改善ソングやクッキングデモが役立ってくれると思っています。
そして、その情報を自分のものにしてもらうために、知識を実行するきっかけをつくってあげることも大切です。
クッキングデモがそうしたきっかけになってくれると良いと思っています。
ということで、
今回は“MUSIC♪から食生活改善を目指す!”をテーマに、マラウイで作られた食生活改善ソングを紹介させていただきました。
あなたなら、どう切り込んで食生活改善を目指していきますか?
ぜひ、考えを聞かせて下さい!!