【アフリカ若手対談】×デニムクリエーターぎおん③-不便と軽さにこだわれ-

クラウドファンディングで350万円調達!デニム業界にデビューから一気に切り込みをかけた祇園涼介(ぎおん りょうすけ)、そしてAll About Africa管理人にして、法人化したTokyo Africa Collectionで取締役も務める稲川雅也(いながわまさや)

 

彼らは共に1995年生まれの24歳、そしてアフリカに魅せられ人生を突き動かされてきた者同士でもある。

 

そんなアフリカ若手の筆頭とも言える2人の対談第3弾!

 

「前回は2人がアフリカに興味をもったきっかけ、そしてそこからからどのように今のプロジェクトにつながるアクションをしていったかを聞きました!一見、周りからみればリスクだと感じることが、当人たちにしてみれば1番リスクの低い選択肢だった、というのは印象的でした。」

 

前回の記事はこちら☟

 

「今回は、2人を突き動かす原点にあるもの、精神面や強い想いの部分を聞いていきます!どこまでもアフリカへの愛が溢れる2人の言葉はきっとアフリカに関るすべての人へのエールにもなると思います。それではどうぞ!」

 

稲川雅也(いながわ まさや)
1995年 神奈川県出身|株式会社東京アフリカコレクション取締役副社長|アフリカウェブメディアALL ABOUT AFRICA代表|フリーとしてアフリカ旅発信やイベント登壇も精力的に取り組む|学生時代にタンザニア教育支援の学生団体ASANTE PROJECTを創設、代表を務めた|2019年アフリカ10ヵ国縦断達成。

祇園涼介(ぎおん りょうすけ)
1995年 岡山県岡山市出身。小学校〜高校まで野球一筋で育つ。関西圏の大学に進学するも、鬱と不眠症に。そんな中、ふと見た野生のカバの動画に心を撃たれアフリカへの渡航を決意。ケニアでの2か月間の野生動物保護プロジェクトでキリンの出産を成功させる。その後世界30か国以上を周遊。1年間のイギリス留学を経て、豊田通商(株)に入社、10か月で退職。GHION DENIM立ち上げ。https://www.ghiondenim.com/

経歴が濃すぎる2人の対談のファシリテーターを務めるは、Korinです。

 

Korin (コリン)
1987年 京都出身。6年間雑貨バイヤーとして会社務め、退職後イギリスに2年在住、旅した国は世界41ヶ国。ふと "アフリカに呼ばれている" と会社を衝動的に退職すること2度目。マサヤと旅の途中でたまたま出会い、共にアフリカを周遊後、AAAに参入。ライター、編集、営業なんでもこなしている。自身の旅先から買い付けてくるオンライン雑貨屋「KIZUNGUZUNGU」のオーナーでもある。

コンセプト先行「不便」をきっかけに。

 

「ほんとここ数年でさ、個人でアフリカアパレル始めるひとってすごい増えてるなーって思ってって。でもぎおんさんの場合はプロモーション的にももう一線を画してて違うレベルにいるなあという印象で。それってどういうこと意識して自分のブランドを作り込んでいるんですか?

 

「そうですね、とにかくすべてがコンセプト先行なんですよね。」

 

「コンセプトが先行?」

 

「はい。製品が先にあってそれをどう売ろうか、ってことじゃなくて、とにかくコンセプトファーストでやってるから、ブレにくいっていうのはある。」

 

「なるほど、"アフリカのこれを売りたい"とかで始めてないんですね。」

 

「そうです。今回のジャーニーアーマーも"旅のありかた"に疑問があって。今の世の中バックパッカーて正直どこでも楽勝にいけるじゃないですか。ただ有名な観光地に行って写真とって帰ってきて終わりで、それでそこを知った気になるのって、スッゲー僕個人としては嫌なんですよね。だからもっとディープに現地に入り込む方法がないのかなって考えた時に、電車とか公共交通機関を出来るだけ使わない方が、旅中に出会える人の数って増えるなって思って。だから、歩かせるものを作りたくて、それがデニムに結びついていった感じ。

 

 

「旅なんだからもっと歩け、と。でもデニムより短パンとかのが歩きやすくないすか?

 

もちろんその方が歩きやすいです。(笑) ただ、快適だからといって歩く理由にはならないんですよね。例えば、服脱いで縛るものがなくなったからって人は歩かない。けどこの最強ジーンズを穿き込んでボロボロにするというミッションがあれば、それは歩く理由になるのかなと思っています。

 

「なるほど、面白いなあ。あらゆることに「不便」を取り除いていく今の世の中で、逆に「不便」を行動のきっかけにする。なんというか、天才だなあ。」

 

「ただ、今はやり方としてジーンズを使っているだけで、別にデニム屋でずっといるつもりもないし、デニムをやらなくなってもそこは全然かまわない。

 

「そっか。じゃぁ、モノありきの発信じゃなくて、コンセプト実現の手段が今はたまたまデニムっていう感じなんだね。」

 

「そうそう、そういうことです。得意分野というか、(今の段階で)知識量が一番あるデニムでやるのが今はいいだろうっていうくらい。」

 

「じゃぁ、もう今後何が展開されていくかっていうのは全然わからないんだね。」

 

「そうですね、ジーンズが軸ではない。」

ぎおんの理念「根っこを探したい」

 

「じゃぁさ、大切にしてる"理念"みたいなのが、ぎおん君の中であったりするの?」

 

「そうですね。なんというか"深さ"というか、"自分で何を見つけるか"だと思っているんですよね。」

 

「何を見つけるか。」

 

「はい、人から聞いた情報にそんな価値はないと思っているから、自分の目でみたものが大事で。だから、根っこを探している感じはある。」

 

「根っこを探す、か。いい表現ですね、、。」

 

「旅でも、本当に自分がワクワクするのってツアーで目的地にいくことだけじゃないなって思ってて。アフリカでも、もっとこう現地の入り込んだところとかを見てみたいっていうワクワクとそれを伝えたいっていうのがあるから。」

 

「こうなんか、聞いてると、とにかく自分の足でかせいで、自分の目でみて、自分の血となり肉となるような情報の取り方をしていきたいっていう思いが強いのかもね。 自分を構成するものは自分で選びたい、みたいな 。」

 

「そうですね。だから、例えばアフリカのことを伝えるにしても『アフリカってこうなんだよ』っていう伝え方はしたくなくて アフリカ気になっているなら、お前行けよっていう。自分で行ってみてそこで感じたことが"アフリカ"だよ。っていう。その人の"アフリカ"がそうなら、それでいいかなっていう考え方。だから、"こういうアフリカを見せたい!"っていうのはない。」

 

「なるほどね、その辺、マサヤ君も共感できる部分があるんじゃない?All About Africaもさ、とにかくこのサイトをきっかけにして行って欲しいってことでやってたり、Tokyo Africa Collectionのほうもそうじゃん?アフリカをポップに魅せて人いっぱいアフリカに呼んで、そこで実際に行った人が現地でどうアクションしていくかっていう流れを作ろうとしているわけでしょ?」

 

「そうすね。でも、ぎおんさんと圧倒的に違うなって思ったのは、たぶんぎおんさんは個人のやりたいことベースでそれをひたすらに追求している感じがする。自分の場合は「足りない」って思っている部分を埋めていきたいタイプで。」

 

 ※記事は次のページへ続きます。

 

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