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続編!スワヒリ語の名詞クラス②
「名詞クラス」ってなに?!という方に、簡単に説明すると、
スワヒリ語の名詞は15の種類に分類され、これを「クラス」と呼びます。
人・生き物を表す単語は1クラスというように分けられ、クラスごとに、接頭辞が変わってくるのが特徴です。
7クラス( ki-/ch- :単数形)・8クラス( vi-/vy-:複数形 )
7クラス( ki-/ch- ) | 8クラス( vi-/vy- ) | 意味 |
kitabu | vitabu | 本 |
kiazi | viazi | イモ |
kioo | vioo | 鏡 |
chumba | vyumba | 部屋 |
chuo | vyuo | 大学 |
choo | vyoo | トイレ |
このクラスに属する単語も様々な分野のものがあります。
ですが、接頭辞を見ればすぐにわかるのが、このクラスの特徴です。
9クラス・10クラス
9クラス | 10クラス | 意味 |
ndizi | ndizi | バナナ |
nchi | nchi | 国 |
njia | njia | 道 |
habari | habari | 知らせ、ニュース |
rafiki | rafiki | 友達 |
mbwa | mbwa | 犬 |
paka | paka | 猫 |
kalamu | kalamu | ペン |
ですが、n-から始まる単語の多くはこのクラスに分類されます。
また、単数形と複数形で形に変化がないのもこのクラスの特徴といえます。
11クラス(u-)
11クラス | 10クラス | 意味 |
unywele | nywele | 髪の毛 |
uso | nyuso | 顔 |
uma | nyuma | フォーク |
ufunguo | funguo | 鍵 |
wimbo | nyimbo | 歌 |
wali | - | ご飯 |
uji | - | ウジ(お粥) |
uchovu | - | 疲れ |
utamaduni | - | 文化 |
ukubwa | - | 大きさ |
複数形は、10クラスの形になるのがこのクラスの特徴です。
またこのクラスには、「抽象名詞」と言われる単語が多く含まれます。抽象名詞には複数形がありません。
例
➡ Kitabu = 7クラス(単数形)
・Ninataka kalamu nyingi. (私はたくさんのペンが欲しい。)
➡ Kalamu = 9/10クラス
では、会話例を見てみましょう。
会話例
A:Karibu, unataka nini? 「いらっしゃい、あなたは何が欲しい?」
B:Ninataka viazi vitatu na ndizi tano. 「ジャガイモ3つとバナナ5つ欲しいです。」
A : Utapika nini? 「あなたは何を料理するの?」
B:Nitapika chakula cha Kijapani. Rafiki zangu wamekuja Tanzania!! 「日本料理を作るよ!私の友人たちがタンザニアに来たんだ!!」
第24回はこれで終わりです。みなさん、ここまで見てくれて、Asanteni sana! どうもありがとうございました!
次回は、気候や気温について学習します!!
それでは Kwa herini! さようなら!

今回は名詞クラスで、11クラスが出てきましたね。
u (母音の前では w )から始まるので、u クラスと呼ばれることもあります。u クラスには、いくつかの国名もあります。ちょっと挙げてみましょう。どこの国か、分かりますか。
Ufaransa, Uingereza, Utaliana, Ubelgiji
これらは、日本語で書くまでもないですね。
ちょっと、分かりにくいのは、次のような国でしょうか。
Ujerumani, Urusi, Uholanzi
どうでしょうか? 勘のいい人なら分かりますね。
ドイツ、ロシア、オランダです。
Ureno はどうでしょうか。
これは、スワヒリ語学習者しか分かりませんね。
はい、ポルトガルです。
ポルトガル語の reino(王国)が起源のようです。
u が国名を表すといっても、これは少数のヨーロッパの国だけで、 普通は u はつきません。China (中国)とか、Marekani(アメリカ)とか、India(インド)とか、Japaniとか、東アフリカに縁がありそうな国も、そのままです。
アフリカの国々だって Tanzania や Kenya、Rwanda、Zambia・・・、つきませんね。
あ、唯一の例外は、Uganda かな。
首都カンパラ一帯を治めていた「ガンダ王国」が名前の由来です。
そういえば、Burundi も「ルンディ王国」からきてますが、ルンディ語の bu は、スワヒリ語の u と同じく、国や土地の名前の前につく接頭辞です。
こうしてみると、ヨーロッパの少数の国名にだけ u がついているというのは、1498年ポルトガルのヴァスコダ・ガマの船団が東アフリカにやってきて以来の、欧州との歴史的な関係の古さを表しているといえますね。