第27回【方向・方角編】スワヒリ語で「右側」は?「まっすぐ」ってどう言うの?

道に迷っても誰かに聞ける!
方向・方角をマスターしよう

こんにちは。ALL ABOUT AFRICAスワヒリ語学習室です。

初めて訪れた場所で、道に迷ってしまった。
誰かに道を聞きたいけれど、相手が何を言ってるのかわからなかったらどうしよう…
皆さんはこんな経験ありませんか?
今回は「方向・方角」編です。上下左右、東西南北、その他いろいろな表現をまとめました。
これで堂々と道を聞ける…!
なお、第9回【街歩き編】で「○○はどこですか」の表現をご紹介しました。まだ見ていない人は先にcheck!

上下左右

1) juu
→「上」

発音: ジュー

1) chini
→「下」

発音: チニ

 

1) kushoto
→「左

発音: クショト

 

1) kulia
→「右」

発音: クリア

 

よく使う単語です。まずはこの4つを覚えましょう。

「○○の上/下/左/右 」と言いたいときは、「○○ + -a (属辞) + juu / chini / kushoto / kulia 」と言えば大丈夫です。

(例)
juu ya meza 「机の上」
chini ya mti 「木の下」
mkono wa kulia  「右手」
mkono wa kushoto  「左手」

また、 upande wa kulia (kushoto) で「右側 (左側)」となります。これも重要!

 

▼第1回目のコラムはこちらから▼

 

 

東西南北

 

2) Mashariki
→「東

発音: マシャリキ

2) Magharibi
→「西

発音: マガリビ

2) Kusini
→「南

発音: クスィニ

2) Kaskazini
→「北

発音: カスカズィニ

 

ここで注意点です!

「○○の東 (西、南、北) 」という日本語、厳密に言えば二通りの意味がありますよね?

「北海道は日本の北にある」のように、「日本」という範囲内での「北」なのか、

「ケニアはタンザニアの北にある」のように、「タンザニア」という枠外にあるという意味での「北」なのか。

日本語では同じ「○○の (方角) 」でも、
前者は ○○ mwa (方角)
後者は ○○ ya (方角) と表すんです。

真ん中の属辞の部分が違いますね。

 

役に立つその他の表現

第9回でもご紹介した表現も含まれています。

スワヒリ語 日本語
moja kwa moja まっすぐ
karibu na ~ ~の近く
kando ya ~ ~のそば、わき
ng'ambo ya ~ ~の向こう側
nje ya ~ ~の外
ndani ya ~ ~の中
mbele ya ~ ~の前
nyuma ya ~ ~の後ろ
-pinda 曲がる

 

では、会話例を見てみましょう!

会話例

A:Kituo cha basi kiko wapi?   「バス停はどこですか?」

B:Kiko karibu na kiosk.   「コンビニの近くだよ。」

A : Nielekeze zaidi.  「もう少し教えて。」

B:Nenda moja kwa moja, halafu upinde kulia.  Kituo cha basi kinaonekana upande wa kushoto.
「まっすぐ行って、そして右に曲がって。バス停は左側に見えるよ。」

A : Asante.  「ありがとう。」

B : Karibu sana. 「どういたしまして。」

 

第27回はこれで終わりです。みなさん、ここまで見てくれて、Asanteni sana! どうもありがとうございました!

第28回は命令形をご紹介します。
誰かに頼みごとをするときは何て言えばいいのでしょう…お楽しみに!

それでは Kwa herini! さようなら!

 

Maneno muhimu = 重要単語
juu=上 / chini=下 / kushoto=左 / kulia=右 / upande=側 / Mashariki=東 / Magharibi=西 / Kusini=南 / Kaskazini=北 / moja kwa moja=まっすぐ / karibu na ~ =~の近く / kando ya ~=~のそば、わき / ng'ambo ya ~ =~の向こう側 / nje ya ~ =~の外 / ndani ya ~ =~の中 / mbele ya ~= ~の前/ nyuma ya ~ =~の後ろ  / -pinda=曲がる / kituo cha basi=バス停/ kiosk=コンビニ / -ambia=言う / zaidi=もっと / nenda=-enda (行く)の命令形 / halafu=そして / -onekana=見える

 

小森先生のアドバイスコラム
小森淳子 : 大阪大学外国語学部スワヒリ語専攻・教授

今回は、上下左右・東西南北・前後など、方向をあらわす重要な語句をたくさん学びましたね。
「前」は mbele、「後ろ」は nyuma でしたね。ただ、この使い方、日本語と逆になる時があるのでご注意を。

たとえば、村を歩いていて、藁ぶき屋根の小屋が見えたとします。

その小屋の後ろに、大きな木が一本立っている風景を想像してみてください。

ほら、あの大きな木ですよ!

小屋の後ろに、大きな木が立ってるでしょ!

あれは、マンゴーの木なんですよ。

そんな感じを想像してくださいね。

「小屋の後ろに、大きな木がみえます」

この状況を説明する時、スワヒリ語では、

Naona mti mkubwa mbele ya kibanda.

と言います。

Naona(見えます)mti(木)mkubwa(大きい)mbele(前)ya(の)kibanda(小屋)

直訳したら「小屋の前に、・・」となりますね。

そうです、スワヒリ語では、このような状況では、木が小屋よりずっと先に、つまり前の方にあるという風にとらえるのです。

私 → 小屋 → 木

この順番で並んでいて、視線の先に木がある、つまり、小屋の前に木がある、ということになるのです。

日本語では、こんな風にはとらえませんね。

日本語では、私と小屋が対面しているようにとらえ、小屋の「後ろ」に木が控えている、そんな感じでとらえています。「私」対「小屋・木 連合」という対立的な図式でしょうか?

スワヒリ語は、木が先頭で、小屋、私の順に一列に並んでいる、という感じです。

なので、こういった場合に限り、mbele ya kibanda は「小屋の後ろ」と訳す方がいいということになります。

「視点」がどの方向を向いているのか、言語によってとらえ方がちがう、という興味深い例ですね。